(終)クリミナル・マインド FBI行動分析課 season11 第20-22話 感想

ホッチの逮捕、仕掛けられた悪女の罠・・こういう時の敵はシリアル・キラーよりもむしろ無能な役人だったりするのですよね。
第20話 内なる輝き Inner Beauty
孫の誕生日でサンフランシスコを訪れたロッシは元妻ヘイデンと29年ぶりに再会。しかし話の途中でホッチから連絡が入り、ロッシはサクラメントへ向かう。顔に傷のある2人の女性の遺体が貯水タンクから発見されたのだ。やがて右頬に手製のインプラントを埋め込まれた3人目の被害者が見つかる。犯人は被害者の顔を醜く整形しているらしい。また3人とも薬物依存症の更生施設にいたことが判明、さらに4人目が拉致され……。
自分だけがその醜さを愛せる。歪んだ愛が暴走する時、少女の顔は破壊される。異常な愛の犠牲となった少女達はかつての美貌を失った顔の傷も心の傷も共に深すぎて癒されない。それは犯人がたとえ生き延びて反省したとしても、消える事はない。日本のドラマとの大きな違いは「反省したから許される」というシチュエーションがほとんど見当たらない事かも。たいていは射殺される。
ロッシと元妻ヘイデン、娘のジョイの存在が彼らの心を再び寄り添わせる事が出来るのか。
第21話 悪魔の背骨 Devil's Backbone
服役中の女性アントニアは元ソーシャルワーカーで、家出人向けのホットラインを開設。少年少女を救うふりをして寝泊まりさせ殺害していた。そのアントニア宛てに血染めの衣類が送られる。それは2年前に失踪した少年たちのものだった。共犯者は逮捕時に拳銃自殺しており、真相を知るのは彼女だけ。少年たちの救出に乗り出したBAUに、1対1という条件で面談を承諾した彼女だったが、謎めいたメモをよこすのみで……。
希代の悪女アントニアが不気味。今シーズン大詰めの重要人物の貫禄十分。BAUを出し抜く頭脳で、彼らを翻弄する。刑務所の中からどうやって指示を出しているのか。187のIQを誇るリードですら答えをなかなか見つけられない。しかしどの分野でも狂信者や狂ファンは怖い。
第22話 嵐 The Storm
ある朝、ホッチが逮捕される。司法省の監査室に監禁されたホッチの無実を証明するため、BAUが「今日ですべてが変わる」という犯行予告めいた通報の洗い出しから捜査を始めると、通報は記者会見の音声から切り貼りされたものと判明。チャットの記録などからロードンという爆破犯が浮かび上がる。また、ホッチ名義で購入された材料で作られた爆薬が原理主義グループのアジトにあることが分かり、BAUが急行するが……。
息子の目の前で逮捕されるホッチ。勿論、敵の罠。だが司法省の無能達は自分達の責任にならないように、ホッチを犯人に仕立て上げようとする。真実よりも保身、いずこも役人はそれ。ホッチはひるまない。大体ホッチのような有能な人物が、あんな見え透いた手口を使ったり、あからさま過ぎる証拠を残すはずはなはない。BAUの仲間でなくてもそれは分かる。
ホッチの息子ジャックとJJの息子ヘンリーも登場する。二人は幼馴染のような感じなのだろうけれど。可愛くなくなってしまったのが残念。ホッチ自身がこの作品から消去されてしまったため、ジャックはもう登場しないだろうけれど、ヘンリーは別の可愛い子役にでもして欲しいな。ついでにJJの夫も何とかして欲しいかもw
ロッシは自分は変わった、あの時のように逃げないとヘイデンに言う。ロッシは自分の”家族”たち、BAUの仲間に会って欲しいとヘイデンに頼む。最後は和やかなパーティ。女好きで自業自得とはいえ、最初の妻には不治の病で目の前で死なれ、深い仲になったストラウスは殺され、人生も老境に差し掛かろうとした時に、自分が孤独ではなく子も孫もいたのだと知ったロッシ。普段は「ひとりでもいい」と強気だったけれど、やはり血を分けた家族の暖かさはうれしかったのだろうなぁ。
本当の家族、疑似家族、狂った絆で結ばれた家族・・それぞれの人生が交錯して終わるシーズンでした。

Criminal Minds
アーロン・ホッチナー /トーマス・ギブソン 森田順平
デヴィッド・ロッシ /ジョー・マンテーニャ 小川真司→菅生隆之
デレク・モーガン /シェマー・ムーア 咲野俊介
Dr.スペンサー・リード /マシュー・グレイ・ギュブラー 森久保祥太郎
ジェニファー・ジャロウ(JJ)/A・J・クック 園崎未恵
ペネロープ・ガルシア /カーステン・ヴァングスネス 斉藤貴美子
Dr.タラ・ルイス /アイシャ・タイラー 塩田朋子
ケイト・キャラハン /ジェニファー・ラヴ・ヒューイット 小松由佳
アレックス・ブレイク /ジーン・トリプルホーン 安藤麻吹
エリン・ストラウス /ジェイン・アトキンソン 野沢由香里
エミリー・プレンティス /パジェット・ブリュースター 深見梨加
ウィリアム・ラモンテーン・ジュニア /ジョシュ・スチュワート 加瀬康之
エリザベス“ベス”クレモンズ /ベラミー・ヤング
ケヴィン・リンチ /ニコラス・ブレンドン 鳥海勝美
アシュレイ・シーヴァー /レイチェル・ニコルズ 竹田まどか
ジョーダン・トッド /ミータ・ゴールディング 林真里花
エル・グリーナウェイ /ローラ・グラウディーニ 山像かおり
ジェイソン・ギデオン /マンディ・パティンキン 有本欽隆
マテオ”マット”クルーズ /イーサイ・モラレス 金光宣明

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