映画「テルマエ・ロマエ」感想

阿部寛の違和感のなさが凄い!!!
ローマ人の中にいて、まったく普通に感じられる。
この映画は阿部寛だからこそ成立している。
市村正親のハドリアヌスも絶大なる演技力で違和感も何もかも払拭してしまう。さすがだ。その点、北村一輝や宍戸開はキツかった。阿部寛と対峙している時は、観ている側の感覚の緩衝作用もあって何とかなっていたが。
上戸彩は不要
すぐに安っぽいロマンスを入れたがるのが邦画の欠点。このタレントありきのゴリ押しで押し付けられたのかも知れないが、原作を改悪してまで入れる価値は皆無に思える。その証拠に、ルシウスが斬新な風呂にかける情熱を描く前半に比べて、後半の間延び具合とグダグダ感が酷い。
原作のコンセプトが生きている現代の風呂を古代ローマに生かす部分は秀逸。ローマの大衆浴場や街の様子も良く作ってある。このあたりのお金の使い方は間違っていない。日本のひなびた温泉やショールーム、個人宅の風呂との対比も面白い。イタリアのオペラなど音楽も遊び心がある。
とにかく阿部寛の開いた境地を楽しむ為にある映画。
観た後に温泉に行きたくなる。出来れば露天がいい。

THERMAE ROMAE
監督 武内英樹
脚本 武藤将吾
原作 ヤマザキマリ
音楽 住友紀人
主題歌 ラッセル・ワトソン「誰も寝てはならぬ」
配給 東宝
ルシウス(古代ローマ帝国の浴場設計技師) 阿部寛
山越真実(漫画家志望) 上戸彩
ハドリアヌス(第14代ローマ皇帝) 市村正親
ケイオニウス(次期皇帝候補) 北村一輝
アントニヌス(ハドリアヌスの側近) 宍戸開
マルクス(ルシウスの友人) 勝矢
館野(ヤーサン) 竹内力
山越修造(真実の父) 笹野高史
山越由美(真実の母) キムラ緑子
岸本(棟梁) 外波山文明
名倉(長老) 飯沼慧
最上(教授) 岩手太郎
大西(グルメ) 木下貴夫
銭湯にいる老人 いか八朗
銭湯にいる中年 神戸浩
銭湯にいる中年 長野克弘
平井道子(漫画家・真実の師匠) 内田春菊
平井卓三(道子の父) 菅登未男
宇治野(ショールーム社員) 森下能幸
ショールーム部長 蛭子能収
伊丹登(真実の見合い相手) 松尾諭



fc2が不調の際はお手数ですがTB用ミラーブログをご利用下さい