
お見合い相手の山田さん・・トリックの宣伝絡みですね(^^;
公式HPよりあらすじ
捜査一課の刑事・加賀恭一郎(阿部寛)は、夜勤明けに興味のないバレエを観にいくことに。ところが、浅岡美緒(石原さとみ)が演じる黒鳥に目を奪われ、その才能にすっかり魅了されてしまう。その公演を主催する名門・高柳バレエ団の事務所で、ある男が殺された。居合わせたバレリーナ・斎藤葉瑠子(木南晴夏)が被疑者とされ事情聴取を受けるが、被害者・風間利之(内田朝陽)と面識はない。プリマである高柳亜希子(音月桂)を中心に、バレエ団側は葉瑠子の正当防衛を主張する。捜査にあたる石神井北署の太田刑事(柄本明)は、やたらと首をつっこんでくる加賀に対して冷たい態度をとっていたが・・・。
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熊川哲也Kバレエカンパニーとのコラボドラマ
バレエ団の内幕と殺人事件
”山田さん”とのお見合いでバレエを見に行き、途中で寝てしまい大顰蹙の加賀さん。お見合いは勿論、破談。仲間由紀恵は「劇場版トリック」の宣伝ですよね。うーん・・なんとなく旬が過ぎてしまった女優の悲哀を感じてしまいます。それがバレエのプリマ争いの過酷さ、虚構の世界の覚めてしまった後の空しさに、妙なリアル感を与える気がして。ドラマ的には上手い使い方だったのかもしれません。
「嘘は魔法の呪文」
幻想の世界、舞台の上は嘘で煌く。ダンサーは梶田先生の思い通りに踊れる人形に過ぎない。プリマの亜希子以外は。踊っていられる時だけは魔法がかかって夢の世界にいられる。魔法の世界に出来るだけ長くとどまろうとするダンサー達。
捜査一課のベテラン刑事は捜査一課の加賀さんを煙たがる。
加賀さんは飄々と受け流す。
死んでいたのは風間。ニューヨークから帰ってすぐに興味のないはずのバレエを見に行ったのか。バレエ団のニューヨーク研修と何か関係があるのか。風間の恋人は尊敬している美大の先輩青木を頼ってニューヨークへ行ったと話す。その先輩はすでに死亡していた。加賀さん、それとなく関係者に種をまいて、芽が出るのを待つ作戦。「刑事ってのは」なんて古いやり方はしません。その古いやり方とコンビを組んだ加賀さん、彼なりのやり方で老刑事太田を上手く立てて捜査を続行。

梶田先生が殺される。舞台を中止してあくまでも形式通りに捜査をしようとする太田。民間が警察に協力するのは当たり前、人の心なんのと言っても自分の型通りの世界から出られない。加賀は上映時間を遅らせる事、全員の事情聴取をする事を条件に上演をさせてあげます。この当たり、加賀の持ち味ですよねえ。
バレエヲタクと捜査ヲタク
語り合う静かな時間、雨の中のつかの間の・・似たもの同士
加賀さんとお父さんの不仲、太田さんの家庭の事情。飲みながらの愚痴の中で、加賀さんへの信頼を深めていく太田さん。ニューヨークへの捜査を志願した加賀さんの言葉が「無駄」と一喝された時、所轄一筋40年の刑事の最後の願いとして後押しをするほどに。
ニューヨークで加賀さん、日本で太田さん
4年前に何があったのか。二人の捜査で次第に明るみに出る真実。ニューヨークで起きた殺人未遂事件、犯人はアジア女性。4年前にニューヨークにいたのは、亜希子と靖子。自殺した靖子はどうして梶田を殺したのか。
倒れた美緒を見舞いにいった後、雨の中で加賀さんが得たピースは・・

「最後に魔法がとける瞬間を見に来ました」
加賀さんが楽屋に持ち込んだ青木の描いたバレリーナの絵、そこから得られた答え。隠された過去の犯罪。
いくらずーっと思ってたとしても、恋人をいきなり刺そうとする男なんて最低。事情も知らずに「会え」という男も最低。才能のない画家志望の男二人が希望にしがみつきたいが為に女にしがみつき、恋人と再会という美談で自分を飾り立てようとした。どこまでも身勝手な男達のの撒き散らした過去が、バレエを選んだ女を破壊した。
ダメな男と関わったら、女はダメになる。
突き詰めればそんな感じ。でもそれもありがちな人生。デキる女ほどダメな男に惚れ易い。それと対照的なのが、どこまでもピュアな美緒と加賀さんの思い。ラストの、雨の中で遂に聴力を失い泣き叫ぶ美緒を抱きしめる加賀さんが切ない。
真相は解明されても、関係者がその後どうなったのか、どんな処罰となったのかを描かないのも、このドラマの特徴かな。
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バレエ団協力ならではの豪華な舞台や練習風景なども今回の見所。子供の頃、数年ですがバレエを習っていた私には特に色々と思う事もあり。トゥで立つのは痛い。その痛みや辛さの上にあの煌びやか世界が成り立っているのです。あの笑顔の裏にある様々な思い。

原作者からの感謝の手紙は、要約すれば「おかげで本が売れてありがとう」かな。
CAST
加賀恭一郎:阿部寛
富井刑事:松尾貴史
真野管理官:名高達男
浅岡未緒:石原さとみ
高柳亜希子:音月桂(元宝塚歌劇団雪組トップスター)
斎藤葉瑠子:木南晴夏
森井靖子:大谷英子
紺野健彦:宮尾俊太郎(Kバレエカンパニー)
柳生講介:益子倭(Kバレエカンパニー)
梶田康成:平岳大
中野妙子:堀内敬子
高柳静子:草村礼子
太田刑事:柄本明
佐野刑事:竹財輝之助
加賀隆正:山﨑努
青木一弘:加藤虎ノ介
風間利之:内田朝陽
ウエイトレス:トリンドル玲奈
宮本清美:映美くらら(元宝塚歌劇団月組トップ娘役)
山田(加賀の見合い相手):仲間由紀恵
STAFF
原作:東野圭吾『眠りの森』(講談社刊)
脚本:櫻井武晴
脚本協力:真野勝成
音楽:菅野祐悟
音楽プロデュース:志田博英
バレエ監修・バレエ協力:K-BALLET COMPANY

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