(終)Dr.HOUSE/ドクター・ハウス シーズン8 第22話 感想

さようなら、ハウス先生 。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。 。゜゚
第22話 最期の時 Everybody Dies
公式HPよりあらすじ
燃え盛る建物の中で目覚めたハウス。彼の横には男性の死体が転がっていた。カトナーの幻覚にその男性が何者かと問いかけられたハウスは、外来で彼を診察した時のことを思い起こす。親友ウィルソンは余命5ヵ月で、自らは6ヵ月間の服役を宣告されていたハウスは、クスリで幸福感を得ていた患者に共感。結果的に病院を飛び出して火事に巻き込まれ、次々と現れる幻覚に問いかけられながら、自分に生きる価値があるのかを考える。
「死は刺激的なパズルの対極だ、永遠に無が続くんです」
カトナーの幻覚がいう。
ハウス先生のパズルタイムの始まりだ!・・ではなく、パズルタイムの終わり。
傍らで死んでいたヘロイン中毒の患者との間に何があったのか。
次にアンバーの幻覚が現れる。階下から火の手が迫る中、逃げずにここにいる理由をハウス先生に問いかける。更に死人だけではなく、元恋人のステイシーの幻覚が現れる。二人の間にあったかも知れない未来、ハウスと同じ色の目をした赤ん坊をハウスに抱かせる。最後はキャメロン、ハウス先生を愛していたと告白する。これも選択出来たかもしれない未来。
幻覚との会話の合間に、患者との会話と何とか収監を逃れてウィルソン先生の最期まで一緒にいようとする、ハウス先生の悪あがきが挿入される。
ローレンス・カトナー役のカル・ペンはオバマ大統領の下で働く為に俳優を廃業して、その後再び復帰したのですよね。大事な機密の入った携帯電話を落としてホワイトハウスをクビになったという噂もありましたが。あまりにも衝撃的な自殺での降板、あまりにも早い俳優復帰。転勤とか何かにしておいて欲しかったですね。
アンバー・ヴォラキス役のアン・デュデックは先日も他のドラマに出演していました。自分の野心のためなら何でもする人間だったのが、ウィルソン先生との愛の中で変わりつつあった矢先、死んでしまったアンバー。元をたどればハウス先生のせいで。それでもウィルソン先生はハウス先生を見捨てなかった。死の間際の今でも、自分のいなくなった後のハウス先生の事を考え、生き方を変えるようにと、あえて突き放そうとするのですが。
元恋人のステイシー・ワーナー役のセーラ・ウォードは、CSI:NYのジョー・ダンヴィルですね。ハウス先生の右足が不自由になる原因を作ったと恨まれている人。

現実の世界では、失踪したハウス先生をウィルソン先生とフォアマンが捜し求めている。
自分の癌だけでも大変なのに、ハウス先生の身元を引き受けただけでも大変なのに、どこまでもハウス先生に人生を引っ掻き回される人々の象徴のような二人。何度も傷つけられながらも、ハウス先生を憎めない二人。いや、愛してやまない二人。

燃え盛る炎、ウィルソン先生とフォアマンの目の前で、崩れ落ちる建物の中で炎に飲まれるハウス先生。絶望の中で座り込むウィルソン先生、立ち尽くすフォアマン。焼け跡から運び出される遺体を見守るタウブ達。
大団円らしい、懐かしい顔ぶれ。ハウス先生の葬儀の席で、それぞれに思い出を語る。ウィルソン先生も最初は型通りの挨拶をしていたが、途中から「最低の奴だ」と言い出す。それが彼なりの親友への思いの表現。

その時、電話が鳴る。
その後の人々の姿、チェイスはハウス先生の後任としてチームを引き受け、タウブは二人の娘とその二人の母親と穏やかな時間を凄し、キャメロンは仕事でも家庭でも充実している。フォアマンはがたつくチェストの足に挟まれたある物を発見する。それは・・フォアマンの顔に笑みが広がる。
最後は、ハウス版「小さな恋のメロディ」のような。
トロッコではなくバイクで。限られた時間、けれども永遠に道は続き、二人は走っていくかのような。良いラスト。始まったものは終わる。長いシリーズのドラマもしかり。人の命はいわずもがな、その限りある命を救い続けたハウス先生の終焉は、終わっても終わらない旅の始まり。永遠にハウス先生は人々の思い出の中に生き続ける。
そんな、素敵な終わり方。

FOXTVにて視聴
CAST
グレゴリー・ハウス ヒュー・ローリー 木下浩之
ジェームズ・ウィルソン ロバート・ショーン・レナード 蓮池龍三
リサ・カディ リサ・エデルシュタイン 仲村かおり
エリック・フォアマン オマー・エップス 勝沼紀義
アリソン・キャメロン ジェニファー・モリソン 藤本教子
ロバート・チェイス ジェシー・スペンサー 興津和幸
クリス・タウブ ピーター・ジェイコブソン 岡哲也
レミー・ハドリー オリヴィア・ワイルド タルタエリ
ジェシカ・アダムズ オデット・アナブル
チ・パク シャーリーン・イー
私は病院勤務が長かったせいか、どうも病院物のドラマは好きになれないというか、なるべく避けていたのです。見ると色々と言いたい事が出来てしまって、どうしてもドラマが楽しめなくて。でもドクター・ハウスは、良くある偽善的なものでもなく、上からの圧力や派閥争いの構図でもなく、馬鹿げた権力を振り回す医師に患者が殺されるのでもなく、ひたすらに患者の命を救おうとする変人ハウス先生の物語である事に、興味を引かれたのですよね。
天才的な医師でありながら、診断以外はダメ人間のハウス先生。それでも患者を救おうとする気持ちは本物で、そのためならたとえ違法な手段であろうと辞さない。そんなハウス先生の医師としての優秀な面を尊敬しながらも、ハウス先生の身勝手で毒舌で意地悪な性格に翻弄される周囲の様子が、とても面白いドラマだったのですよ。
ヒュー・ローリーのハウス先生が素晴らしかった!!!
自身も多才な人であるヒューが演じることで、ハウス先生も歌ったりギターを弾いたりピアノをたしなんだりという側面も見せてくれて。
それとロバート・ショーン・レナード演じるウィルソン先生。
ハウス先生とのコンビネーションは絶妙でした!真面目で律儀で患者にも優しいウィルソン先生。悪友ハウスにいつも悩まされながらも、時にはハウスを出し抜いて仕返しするしたたかさも。まあ、そうでなければ、ハウス先生と長年つきあっていられませんよねw
やはりファイナルシーズンは、この二人に焦点を当てる構成になったのもむべなるかな。
嗚呼、ここまで好きになれるドラマには、しばらく巡り合えないかも(ノ∀`)

fc2が不調の際はお手数ですがTB用ミラーブログをご利用下さい