映画「トランセンデンス」感想

魂をデータ化する事は出来るのか?
ひまわりは”聖域”にひっそりと咲き、命の雫を滴らせる
消え去った”超越”したものが残した命
マシンを憎む連中がマシンを活用してテロを行う矛盾。殺人を肯定してしまったら、人類のどーのと言った所で説得力はまるでなし。結局は、権力を手放したくないだけの、進歩しない人間の愚かさが地球を滅ぼして行く。
人々の健康と長寿と自然を取り戻すのが目的だったのに。
猿山のボス猿争いから進化していない人間は、コンピュータのする事イコール人類支配だと思い込む・・自分がそうだから、それ以外に発想がない。人工知能の方がよっぽど人類の未来について考えていたというオチ。そして人類が病気や公害から解放される未来を自らの手でつぶし、勝利宣言をする姿は哀れとしか言いようが無いように思える。
米軍もFBIも自分の利益のためならテロ組織も利用する。
彼らの犠牲になった一般人の命なぞクソ食らえ、大事なのは政府の要人様とセレブ様だけなのだ。そんな本音も描いてしまったので、この映画は必要以上に酷評されたのかも知れない。
ヒステリックな女性助手の妄想がテロ組織を作り上げ、テロのヒステリーがFBIや軍隊にも乗り移り、根拠のない理論を科学者ですらうのみにしてしまった。未知を恐れるあまりに。その後に残ったのは、自分達が作り出したウィルスで文明を破壊された町。あまりにも滑稽な結末。このあたりのリアリティのなさも酷評の理由らしい。
ジョニデは良い役者だ。
白塗りでなくても、目の周りを黒く染めなくても、十分に存在感がある。それに引き換え、モーガン・フリーマンが空気でない映画を、最近見ていない気がする。実にもったいない使われ方。
不安をかきたてる旋律、電子音と自然音の交じり合うBGMもいい。

Transcendence
監督 ウォーリー・フィスター
脚本 ジャック・パグレン
製作総指揮 ダン・ミンツ(英語版) クリストファー・ノーラン エマ・トーマス
音楽 マイケル・ダナ
ウィル・キャスター ジョニー・デップ 平田広明
エヴリン・キャスター レベッカ・ホール 北西純子
マックス・ウォーターズ ポール・ベタニー 内田夕夜
ブリー ケイト・マーラ 坂本真綾
ドナルド・ブキャナン キリアン・マーフィー 鈴木正和
スティーヴンス大佐 コール・ハウザー さかき孝輔
ジョセフ・タガー モーガン・フリーマン 坂口芳貞
マーティン クリフトン・コリンズ・Jr 高木渉
ジョエル・エドモンド コリー・ハードリクト 櫻井トオル
ボブ ファルク・ハンチェル 田村真
ポール ジョシュ・スチュアート PINNの声 坂上忍
ウィルに余命がわずかな事を宣告する医師役が、「CSI:」のホッジス役のウォレス・ランガムでした☆

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