北欧サスペンス「凍てつく楽園」~死者は静かな海辺に~ 第1話 感想

スウェーデンのヴィヴェカ・ステンのベストセラー小説が原作の北欧サスペンス。ストックホルム群島のリゾート、サンドハムン島。平和な町で水死体が揚がり被害者の複雑な過去が明らかに。
公式HPよりあらすじ夏を迎えたストックホルム群島のサンドハムン島。ノラと夫ヘンリク、息子シモン、娘アンナは一家で休暇を過ごそうと島のサマーハウスを訪れる。ある日、子どもたちと浜に出かけたノラは漁網が絡まった水死体に遭遇。警察の捜査が始まり、幼なじみのトーマスが担当を務めることになる。20年ぶりに再会した彼は何か悩みを抱え、睡眠薬に頼る日々を送っていた。事件が気になるノラは漁網の所有者記号を調べ始めて……。

砂浜と海しかない海岸、遊ぶ母と子。アメリカドラマだと、安っぽい若者の乱痴気騒ぎに際どい水着、酒、ドラッグとなるが、ここではスクール水着のような色気の無いオバサンが泳いでいるだけ。それだけ。ここは北欧、かけ離れた文化の地であるのが冒頭で良く解る。
サマーハウスのある島、警察はヘリでやって来る。
水死体の発見者はノラ、刑事トーマスの一級下の同窓生。糖尿病だというノラ。夫はいやな奴、自分勝手で妻も子供も自分の所有物と思っているタイプ、気に食わねば暴力も当たり前のタイプに見える。夫の両親も支配的、ノラは幸福には見えない。舅と姑がパーティをしにやって来る。ノラはそんな事は望んでいない。だが、夫はノラの気持ちには無関心。遺体を発見した妻を気遣うよりも、子供に遺体を見せたのかと詰め寄る冷酷な夫。愛のない結婚生活。
淡い光、明暗も薄くなる。金色の髪、燻る瞳。
手がかりを探し回る同僚も灰色の空の下、ベテランの男達、新人の女性。上司は女性、トーマスに仕事を回すのも気遣いのうち。
トーマスは、何か問題を抱えている。
眠れない夜、睡眠薬に頼って張り込みに遅刻する。
トーマスは来ない。新人カリーナはどうして良いのかわからないままに、容疑者キッキを追いかけて見失う。寝坊したのに、トーマスは容疑者を見失ったカリーナを責める。
遺体と一緒にあったペグの印が誰のものか、ノラは舅から聞き出す。ノラは情報をトーマスに伝えに行く。無味乾燥で退屈な日常に起きた変化。トーマスはノラの気持ちには気づいていない。トーマスは離婚している。これは夫の嫉妬で泥沼の予感。
そしてキッキの遺体が見つかる。ヨンニ・アルムフルトが犯人なのか?動機は不明のまま。

静かに進行するドラマ。刑事物としてはオーソドックスだが、北欧の風物が目を楽しませる。どんな国でも犯罪は起きる。どんな国でも人は愛し合い、憎みあう。そして、どんな国でも人々は平穏な日々を願う。
そんな、ドラマ。
STAFF
原作 ヴィヴェカ・ステン
製作 ラース・ブロングレン ジョセフィン・テングブラッド ニヴァ・ウエストリン
CAST
トーマス・アンドレアソン ヤコブ・セダーグレン 小原雅人
ノラ・リンデ アレクサンドラ・ラパポルト 林真里花

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