メジャー・クライムス ~重大犯罪課 season2 Vol.6-10

証言台に立つラスティ。その時シャロンは・・・
第6巻
第11話 荒んだ欲望 Poster Boy
若い男の惨殺遺体が見つかった。現場に残された車の持ち主を追うと、さらにもう一つの遺体にたどりつく。奇妙なことに、現場には犯人が生活したとみられる痕跡があった。殺された2人の共通点を捜していた重犯課は、モデルオーディションのリアリティ番組に行きつく。一方、脅迫状を次々と受け取りながらもシャロンたちに隠していたラスティだったが、彼の身を案じたクリスの口からついに大人たちに事実が知らされる。
馬鹿娘は最悪の相手に相談した。シャロンを追い落としたいリオス検事に。ラスティを危険に陥れたのはクリスの無知。無知だが思春期のお姫様願望が自分を悲劇のヒロインに仕立て上げる方法は知っている。女はいつでも無意識のうちにその方法を察知出来るのだ。上目遣いの目がそれを物語っている。リオス検事がこんな美味しい機会を逃すわけはない。「あなたのためを思って」の自己満足がラスティを恐れていた事態に追い込んだ。この世で最悪なのは無知な善意。
そう、この世で最悪なのは無知な善意。この連続殺人も無知な善意と下心と欲望が生んだ産物。有名になりかった青年はお婆ちゃんだけが頼り。自分が有能と思っているテイラーが犯人を公表し、彼を追いつめてしまった。シャロンの説得もかなわず、犯人ブランドンは自分の頭を撃ち抜いた。自分がTVに出て有名になったと信じたまま。
第12話 最後の選択肢 Pick Your Poison
高校生のロシア人兄弟が毒入りとみられる麻薬を吸って死んでいた。彼らの学校には麻薬捜査官が潜入しており、売人リストの中の1人に殺人容疑がかけられるが、次に嫌疑がかかったのは意外な人物だった。一方、隠していた大量の脅迫状の存在をクリスに暴露されたラスティは、ついに証人保護プログラムを受けるか24時間監視を付けるかの選択を迫られることに。しかし彼の望みは脅迫状を書いた人物を逮捕することだった。
別人になって遠くの寄宿舎にいくか、このまま24時間監視されるか。ラスティのためにシャロンに黙って3つ目の案をテイラーに出すプロベンザ。それは脅迫者を逮捕する事。高校生になりすまして売人を調べる麻薬捜査官。彼がラスティの警護を申し出るが、チェスの勝負で勝ったラスティは彼の申し出をはねつける。将来を約束されたお坊ちゃん。自分の頭の良さと親の七光りで楽々警察など無視出来ると思ったが、シャロン達はそんなに甘くなかった。
第7巻
第13話 再犯の恐れ Jailbait
8年の服役後、保護観察中だった元レイプ犯が、部屋に謎の少女の写真を残し脱走した。次なる被害を防ぐため、プロベンザたちは捜索に乗り出したが、男はまもなく遺体で発見される。容疑者として挙がったのは娘がその男にレイプされ自殺したという保安官だった。精神科医と嫌々ながら面会することになったラスティ。現れたバウマン医師にさっそく食ってかかるが、実は先生はラスティが熱中しているチェスの達人だった。
連続レイプ犯は裕福な家庭の甘やかされたお坊ちゃん。仮釈放後、甘いママンのおかげで禁止されているPCも使い放題、GPSをはずして逃亡してもだんまり。この国でも地位と人間的な高潔さとは反比例が著しい。悪人は反省しない。ジョー・バウマン医師はチェスを通してラスティと打ち解けてゆく。ジョー先生の声はニック?
第14話 大金の行方 All In
ゴルフコースの池で男性の遺体が見つかった。頭部をゴルフクラブで撲殺されていた男は、家族や友人など複数の仲間から200万ドルの資金を集め、管理者として、あるIT商品に投資していた。シャロンたちは投資の失敗からの怨恨を疑い、出資仲間たちのアリバイを洗うことに。最近どうも様子がおかしかったフリンだが、ついにカウンセリングを受けていることを白状する。それには家族の問題、そしてシャロンの存在が絡んでいた。
投資で出資者に損をさせないために頑張った。家族のためにも。方法は間違っていたかもしれないが。どの国でも濡れ手に粟はそんなに簡単ではない。楽な儲け話などない。恵まれた人間は恵まれている事に気づけない。そんな少年とラスティが比較される。自分の裁判のためにラスティを自分の都合の良い駒としてしか扱わず「それが仕事」だと言い切るリオス検事。見せ掛けの謝罪には騙されないラスティ。
第8巻
第15話 クリスマスの事件 Curve Ball
クリスマス休暇中、プロベンザとビーチで買い物をしていたフリンは、駐車中のトレーラーに強盗に入る若者を発見。彼らが逃げたあと車内を点検すると、そこには死体が横たわっていた。重犯課の面々はしぶしぶ休日返上で捜査に当たることになる。容疑者が次々と浮上するもののなかなか解決にはいたらない。そんな中、被害者の残した動画が大きなヒントとなり…。ラスティはカウンセラーのジョー先生に信頼を寄せ始める。
クリスマス休暇の買い物中、プロベンザとフリンはいつも通り事件に巻き込まれる。クリスマス休暇が消えてしまった重犯課の面々。最近はバズも強気に出る。殺された男は野球のスカウト。彼が見つけたのは9年前に行方不明になった少年。
第16話 場違いな被害者 Risk Assessment
ゴミ置き場に捨ててあった絨毯の中から若い男の銃殺体が出てきた。被害者は大学院生で下院議員の息子と判明。ギャングのはびこるスラム街で人々を救おうと活動していた若者だった。そして殺される2週間前、彼はギャングによる少年銃撃事件を目撃していた。ラスティはおとり捜査への参加をシャロンに認めてもらうため、今回の捜査に同行しながら、チームの一員として動けるかどうか協調性を試されることになる。
FBIのフリッツが登場。殺されたロバートはタイラーという黒人殺害事件の証人だった。ラスティは他人に興味を持たない自己中とバズに指摘されてむくれる。被害者ロバートの父親は白人の議員。白人特有の優越感と特権が当然と思っている人物。チームを無能呼ばわりし不快にさせる発言をしまくり。だが人種差別やギャングの抗争以上の裏があった。ラスティはバズの忠告に従い、皆が何故警察官になったのか聞いて回る。見ている側には皆の過去がわかる仕組み。「警察は何もしてくれなかった」裕福な白人の坊ちゃんが英雄気取りで乗り込んで生活を破壊された黒人達。黒人が殺されても警察は動かない、議員の坊ちゃんが殺されたら動いた。そう思われても仕方ない。シャロン達にそんな気もなくても。ジョー先生によるとラスティの精神状態は良好、シャロンはおとり捜査の同意書にサインする。有頂天になったラスティはバズに「こんな仕事」と警察を馬鹿にするような発言をしてしまう。バズは何度もラスティに失望しているが見捨ててはいない。バズがこの仕事をしているのは、父と叔父を目の前で射殺されたから。本当は警官になりたかったが母に止められた。だから映画学科に進み、撮影の仕事で捜査に協力している。人を救う為に、自分を救う為に。
第9巻
第17話 家族経営の恨み Year-End Blowout
中古車販売会社の社長の息子が車ごと爆破された。若き共同経営者でもある彼はその日、従業員の半数以上を解雇しようとしていた。一方、ラスティに脅迫状を送り付けている人物をおびき出すための作戦が、ラスティ本人を巻き込んでいよいよ始まろうとしていた。特捜班の命令に忠実に従うようシャロンやサイクスにトレーニングを受けるラスティだが、なかなかその通りにできない。そんな中、ついに作戦初日を迎えることに。
まったく人の言う事を聞かず自信過剰のラスティ。簡単な手順も覚えられないのに。被害者は妻がいたが男性の恋人もいた。最初から怪しかった人物が犯人。傲慢な社長とボンボン二代目は社員を自分達の奴隷としか思っていなかった。奴隷の反乱。ラスティのおとり捜査の初日、「母親を殺す」と脅されたラスティは男のいいなりに無線を切り、車に乗り込んでしまう。だがそれは特捜班のテストだった。失格を宣告されるラスティ。
第18話 差出人 Return To Sender
ストローの依頼を受けラスティに脅迫状を出していた人物がついに姿を現す。その男は獄中のストローからメッセージを運んできた元受刑者たちを次々と刺殺し、遺体を発見されやすい場所へ捨てていた。そして特捜班による厳重な警備の中、その網の目をかいくぐり、男は巧みにラスティに近づいてくる。特捜班、そして重犯課はラスティを守りきることができるのだろうか。
おとり捜査中のラスティ。特捜班がチェスの常連と認定した男は実は犯人、ストローの手下。今度は捜査官のふりをした犯人を安易に信用して警備の内容をベラベラしゃべってしまうラスティ。ストローの手先は用済みになった連絡役を次々に殺し、シャロンのマンションの住人になりすましていた。利巧なつもりでも抜けているラスティはまたまた騙されて犯人の部屋に連れ込まれてしまう。シャロンが危機一髪で助け出すが、犯人には逃げられてしまう。特捜班のクーパー警部は自分の落ち度だというが、命令を守れなかったラスティのせいだとシャロンはいう。周囲がどんなに守りたくても自惚から危険に突っ込んで気づかないのでは守りようがない。シャロンはプロベンザにラスティの身柄を託す。
第10巻
第19話 受取人 Return To Sender Part2
ついにラスティはフィリップ・ストロー事件の予備審問で、証言台に立つことになる。その日を迎えた彼は法廷に入る前、大事なのは脅迫状の件を証拠として調書に記録させることだと聞かされる。同じ日、重犯課はラスティを殺そうとした男を追うべく捜査を続けていたが、その正体はいっこうに見えてこない。しかしついに、DNA照合により男の母親と思われる人物が判明する。いっぽう追っ手を恐れた犯人はLAから逃げようとするが…
証言の日が近づきうなされるラスティ。自分は何でも出来ると軽く考えていただけに殺されそうになったショックは大きい。ストローの女弁護士が交渉しにやって来る。悪党からカネを引き出すのが生きがいの屑弁護士。それに比べればリオスの方が少しはマシに見える。犯人ウエイドを追い詰めるシャロンたち。裁判でラスティの証言を無効にしようとするストローの弁護士の裏をかき、脅迫状を証拠として認めさせる。プロベンザの銃弾がすべてを終わらせた。あの射撃試験や眼鏡がこんな伏線になっていたとは。事件解決後、ラスティはシャロンの家から出て行くと宣言する。
自分は何でも出来ると思いあがり、他人への思いやりを持たないラスティ。そんな彼に何度も失望しつつも見捨てないシャロン達。酷い母親のせいで歪んでしまった子供を救おうとする。ラスティが慕うプロベンザが最後に事件を〆るのも良かった。ただのいい話で終わらないのは、彼を裁判の道具としか見ないリオス検事の存在と裁判絡みの事柄が効果的に使われているから。存在感を増したバズ、ドクター・モラレスの他に、ジョー先生もなかなか良いキャラなので、次シーズンにも登場して欲しい。それにしても、事件関係者の恋人が同性というパターンが増えたこと増えたこと。世相を反映してという事だろうけれど。
MAJOR CRIMES
シャロン・レイダー メアリー・マクドネル 小林美奈
ルイ・プロベンザ G・W・ベイリー 宝亀克寿
アンディー・フリン トニー・デニソン 稲葉実
マイク・タオ マイケル・ポール・チャン 小高三良
フリオ・サンチェスレイモンド・クルツ 日向とめ吉
エイミー・サイクス キーラン・ジョヴァンニ
ラッセル・テイラー ロバート・ゴセット 石住昭彦
バズ・ワトソン フィリップ・P・キーン 田島裕也
ドクター・モラレス ジョナサン・デル・アルコ
フリッツ・ハワード ジョン・テニー 藤真秀
ラスティ・ベック グレアム・ パトリック・ マーティン

fc2が不調の際はお手数ですがTB用ミラーブログをご利用下さい