映画「ジュラシック・ワールド(3D)」感想

ブルー可愛いよ、ブルー!!
シリーズとしては4作目ですが、これまでの作品をまったく観ていなくても楽しめる内容でした。オペレーターのシャツ、途中で登場するかつての施設、ラストのイスラ・ヌブラル島に響き渡るティラノ君の咆哮など、過去の作品へのリスペクトを忘れていないのが嬉しい所。
結局、人間は愚かな方向にしか進化しなかったというオチ。
恐竜を「自分の好きなように操れる」とどうしたら思い込めるのか。フクシマの大惨事もそれと根っこは同じなのですよね。制御出来ないものを驕り高ぶった奴らが甘くみていたという。
恐竜を兵器にしようとしたホスキンスは、その愚かさの代表でした。
一方で、世界中で会社を潰しまくっているプロ経営者wの代表のクレア叔母さん。何でも数字に置き換えて、肉親よりも自分の出世大事の視野の狭い人間。安全よりも倫理よりも、何でも目先の数字、数字。その為に生じる綻びは見ないふり。必死で「私はこんなに数字を挙げてます」と押し切ろうとして、自分の質問の真意を理解していないとCEOに疎まれたのも気がつかない。そし大惨事となってしまう。
何か、最後は良い人になってハッピーエンド的になっていますが・・・この惨事を引き起こした責任については、追求されてしかるべきなのではないでしょかね、クレア叔母さん。株主とか投資家とか、そのあたりの人達に。
頭の中が女の子で一杯の兄と、頭の中が恐竜で一杯の弟。
両親の離婚で不安がる弟を蔑む嫌な兄が、逃走劇の中で兄としての役割に目覚める流れはお約束。頭の良い弟が機転をきかせてラプトルを振り切るシーンも面白かった。まあ、兄が避難勧告を無視して、弟の言う事を聞かずに危険なゾーンに行ってしまったのが二人の危機の始まりなので、この兄も反省しないとならないわけですが。根拠のない「大丈夫だよ」でカノジョを妊娠させちゃって大慌てで逃げ出すタイプかも。
オーウェンのクリス・プラット、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の時は頭の悪いチャラいヒーローかぶれで、あまり好感度は高くなかったのですが。今回も知性的ではないけれど、何が何でも生き延びそうな頼れるタフな男になっていました。
恐竜に追われた子供達が「一緒にいたい」と口々に言い、クレア叔母さんが嬉しそうに「一緒にいましょう」というと、「彼と、彼と!(お前じゃないよ、オバサン)」というシーンも面白かったです。ラプトル四姉妹にも好かれていたし、スター・ロードの時よりも私の中のクリス・プラット株も上がりました!
気になったのは、どうもカットの繋ぎで不自然に感じる時が何度かあった事。人物の目線や位置関係がおかしかったり。それとこれは映画の責任ではなくて、映画館のせいですが、元のサイズの関係か、スクリーン全体の2/3も使用されず、周囲に太い黒枠が出来てしまうような映写の仕方だったので、せっかくの3Dがせせこましくて感じられて十分に楽しめなかったのですよね。
どうしてここまでの大ヒットになったのか、首を傾げたくなる映画ではありました。面白くはありましたけれど。この夏の映画では、個人的に満足度が高かったのは「ターミネーター」かな。
音楽はマイケル・ジアッチーノですが、ジョン・ウィリアムズのお馴染みの旋律も各所に。
Jurassic World
STAFF
監督 コリン・トレボロウ
脚本 リック・ジャッファ アマンダ・シルヴァー コリン・トレボロウ デレク・コノリー
原案 リック・ジャッファ アマンダ・シルヴァー
原作 マイケル・クライトン (キャラクター原案)
製作 フランク・マーシャル パトリック・クロウリー
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ トーマス・タル
音楽 マイケル・ジアッチーノ
撮影 ジョン・シュワルツマン
編集 ケビン・スティット
製作会社 ユニバーサル・ピクチャーズ アンブリン・エンターテインメント レジェンダリー・ピクチャーズ
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ 東宝東和
CAST
オーウェン・グラディ クリス・プラット 玉木宏
クレア・ディアリング ブライス・ダラス・ハワード 木村佳乃
ザック・ミッチェル ニック・ロビンソン 内山昂輝
グレイ・ミッチェル タイ・シンプキンス 松岡茉優
カレン・ミッチェル ジュディ・グリア 魏涼子
スコット・ミッチェル アンディ・バックリー 根本泰彦
ロウリー・クルーザース ジェイク・ジョンソン 小川剛生
ヴィヴィアン・オキアミ ローレン・ラプクス たかはし智秋
ザラ・ヤング ケイティ・マクグラス 川庄美雪
バリー オマール・シー 安元洋貴
ヘンリー・ウー B・D・ウォン 近藤浩徳
サイモン・マスラニ イルファーン・カーン 大塚芳忠
ヴィック・ホスキンス ヴィンセント・ドノフリオ 石塚運昇
カタシ・ハマダ ブライアン・ティー 野沢聡
ジミー・ファロン ジミー・ファロン 藤森慎吾(オリエンタルラジオ)
ジャイロスフィア マーティー・カルバロプリー 中田敦彦(オリエンタルラジオ)
ミスター・DNA コリン・トレボロウ 江原正士
1作目のサム・ニールのアラン・グラント博士がお気に入りでした!吹替は富山敬さん、何もかも皆懐かしい・・・
今回も客寄せパンダが混じっていますが、さすがに配給も対メディア用だけにするのが無難と思ったのか、映画館ではほとんどが字幕版でしたね。サイモンCEOの大塚芳忠さん、憎らしいホスキンスの石塚運昇さん、オーウェンをサポートするバリーの安元洋貴さんあたりは聞く前から安心感漂う布陣。

「ジュラシック・パーク」の撮影で使われた場所。ハワイ旅行にてもるがん撮影。

fc2が不調の際はお手数ですがTB用ミラーブログをご利用下さい
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