The Indifference Engine 伊藤計劃

The Indifference Engine

伊藤計劃がこの世を去ってから早六年が過ぎた。

彼の肉体が存在を消しても、彼の意識から生まれた小説は次々に「写本」され、今日でも書店に並んでいる。彼の言葉が人々の意識に転写され続ける限り、「彼」はこの世界から失われる事はないだろう。

この本に収められている作品は007とメタルギアソリッド、いや小島秀夫への愛に満ちている。

「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN 」が発売されたばかりだ。彼の愛した小島秀夫の。だが彼がそれを見なかったのは彼にとって幸福な事だったのかも知れない。皮肉にも彼の小説の如く、個人という存在は会社という世界に裏切られ、彼の愛した「A HIDEO KOJIMA GAME」も小島プロダクションも今はないのだ。

造幣局の気分でカードを掏り安易なガチャと目先の利益に囚われた人々が生み出す世界は、除染不可能なほどに広がっている。彼がその世界で意識を汚染される事なく、彼の「存在」があり続けるのを、今は喜びたい。

What did we lose?What did we save?   Hal Emmerich
(僕らは何をなくして、何を守ったんだろう。)


The Indifference Engine (ハヤカワ文庫JA)


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