映画「ベトナムの風に吹かれて」感想

ベトナムの風に吹かれて

「ベトナムの風に吹かれて」見て来ました。認知症の母とベトナムで一緒に暮らし始める日本女性の話ですが、何か古き良き時代の日本のホームドラマの味わいをベトナムの風に感じてしまった。素敵な映画でした!

少し前の大衆演劇というか。主人公の周囲の人々が親身になって起きた出来事に関与する、ざっくり言ってしまえば人情劇。それも主人公のみさおがベトナムの地に生活の拠点が出来てすっかり根付いているからこそ。

雪国から常夏のベトナムにやって来たお母さんの可愛い事!!

因習の田舎で、横暴な亭主と前妻の6人の子供のために人生をすり減らして来たお母さん。少し前はそうだったのですよね、農家の嫁は奴隷と同じ、主人の所有物、人ですらない。理不尽も暴行も当たり前。もしDVという観念でいうなら、ほとんどの家庭がDVですよ。それが時代というもの。今だからいえる、今からでも解き放たれたい。

実際、日本よりもケアの体制は整っていない分、お母さんの病状が進んだら、みさおさんが限界になってしまいそうです。映画でも少し描かれていましたが。ご近所さんの手助けがあったとしても。それについてはこれからの問題という事なのでしょう。

それでも施設の不祥事がこれだけ話題になっている中、新天地で笑顔のお母さんに「良かったね」と言いたいし、みさおさんに応援の拍手を送りたいし、周囲の皆さんの温かさがうらやましいですよ。老人と障碍者の家族を持ち、ヘルパー二級を持ち、施設について多少は知っている身としては、こんな老後を送れるなら良いだろうなと思うのですよ。

ベトナムの伝統芸能の女優さんに絡むエピソードも面白かったです。そこにたどり着くまで、そしてその後、脚本が良いですね。舞台の様子を見られたのも良かったです。やはり東洋の色を感じますね。ちゃんと見てみたくなりましたよ。老女優もそうですが、生き別れの日本人夫を持つ女性のエピソードも、彼女達とお母さんの同じ長い歳月を生きて来た女性同士、言葉は通じなくても伝わるものがある、そんな風景も良かったですね。大森監督の細やかな視線が感じられるような。

松坂慶子さんはじめ、役者さん達も良かった!!

日本の方もベトナムの方も誰もが、顔がね、良いのですよ。美男とか美女という見てくれという事ではないのです。(あ、松坂さんはお綺麗ですけど!)表情や目の光が良い感じなのですよ。それはとても大切な事だと思うのです。特にこういう映画には。

ポスター

有楽町スバル座で鑑賞

大森監督はじめ、俳優陣のサイン入りのポスターが展示してありました。

場内は私が一番の若輩者だったかも知れません。やはり、介護や老後という事に他人事ではない思いを抱いている方々が多かったのでしょう。後味の良い映画で、皆さん、良い気分で席を立たれたようで。それだけでも、この映画の価値はあると思いますよ。

ベトナムの風に吹かれて (角川文庫)


STAFF
監督 大森一樹
脚本 大森一樹 北里宇一郎
原作 小松みゆき

CAST
佐生みさお 松坂慶子
佐生シズエ 草村礼子
坂口真希 藤江れいな
ドエン/遠藤 山口森広
桜木光敏 貴山侑哉
菊池啓太 斎藤洋介
佐生幸子 松金よね子
佐生雄一郎 柄本明
小泉民生 奥田瑛二


原作を買ってしまいました!!!

有楽町

「KAMONKA 點 有楽町イトシア店」の上海セット

映画の後は、母と近くで食事。

有楽町

トレインビューの素敵なお店。あっという間に過ぎていく新幹線も、ゆるゆると遠ざかる山手線も見られます。それもまた、色々と思いをはせるのに良い景色です。


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Tags: 映画 ベトナムの風に吹かれて

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