目黒雅叙園 いけばな×百段階段2016

目黒雅叙園の 「いけばな×百段階段2016」へ行って来ました。

太宰治の小説「佳日」にも登場する、絢爛たる装飾の「昭和の竜宮城」と呼ばれた場所。最近では「千と千尋の神隠し」の湯屋のモデルとして有名ですね。1991年に全面改装されましたが、ケヤキの板材で作られた百段階段と階段沿いに作られた7つの座敷棟宴会場は保存されました。東京都指定の登録有形文化財で、普段は見る事が出来ません。

エレベーターの内部も豪奢な螺鈿細工
百段階段は、大人二人がすれ違える位の幅で、見上げると途中に幾つかの踊り場があって、右手にお座敷が並んでいる構造です。それぞれの部屋には趣向が凝らされ、当時の工芸の粋や巨匠達の名画が残されていますが、残念ながら撮影禁止なのです。壁も天井も美人画で有名な鏑木清方の筆で埋め尽くされた「清方の間」など、それだけでもずっと居座りたくなる素晴らしさ。
その歴史ある部屋々々に交代で51の流派の花が妍を競う様子は圧巻でした。
華麗なもの、端正なもの、多彩なもの、色を絞って形を出すもの、お花器にも工夫が凝らされ、小道具も添えてひとつの作品とするものなど、流派ごとの特徴を見比べるのも楽しいものでした。(ちなみに私は草月流を少したしなんでおります)

観賞後は、カフェラウンジ「パンドラ」へ。

天井が高く心地良い場所。時間ごとにピアノの生演奏もあるようです。

窓の向こうに広がる庭園は、秋の紅葉の季節に良さそうです。

黒蜜抹茶・ラテ
庭園を見ながらひと休み。しばらくすると湯飲みが運ばれてきます。日本茶のサービスが!ルノアールの昆布茶の上位変換みたいなもの?

壮麗な建物の中を散策。

天井も・・・・

近年は外国人観光客も増えているらしいです。確かに異国人の感じる”和”の雰囲気かも。漆工芸と太鼓橋で有名な化粧室に寄るのを忘れてしまいました。近隣の議員さんや財界人が宴会をやる場所でもあります。中華料理が有名ですが、他にもレストランもあるし、そのうちにまた来る事があるので、その時にまた。

目黒雅叙園は日本国内最初の総合結婚式場だそうです。
日本で初めてといえば「目黒エンペラー」という日本で始めてのラブホテル(?)も遠からぬ場所に。豪華なお城風の外見と回転ベッドで、開業当初には一生を風靡、「傷だらけの天使」などのテレビドラマにも登場。一時は閉店したかと思われたのですが、その後シンプルな外見に改装、今でも営業しているそうです。
私の子供時代は、目黒雅叙園と共に目黒の二大名所(?)で、「目黒エンペラー」と口にするだけでゲラゲラ笑う男子達にとっては、ある種の憧憬の場所だったようです。

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