映画「スター・トレック BEYOND(IMAX3D)」感想

スター・トレック BEYOND

宇宙、それは最後のフロンティア・・エンタープライズは行く!!

このシリーズの何が好きかというと、邦画にありがちな「ぼくががんがえたさいきょうのスタートレック」にはしない所なのですよ。オリジナルへの敬意と愛が根底にあって作られている。細かい設定は異なっても大まかな所は守られている。ジムとスポックとボーンズの洒脱な会話、そこにウフーラ、スールーやチェコフも絡んで来る。そしてNCC-1701A U.S.S.エンタープライズの存在と最後のフロンティア、宇宙への旅。

長年のファンも置いてきぼりにしない親切設計

オリジナルとどうしても比較してしまうのは仕方ないとしても、実に上手く新キャストに移行させていると思うのですよ。特にスポック、風貌が似ている点が抜きんでているのはありますが、後ろ手に組む立ち姿、眉の表情など、役者本人の努力も大きいと思います。私的には、クリス・パインのカークは軽いだけのヤンキーで、勇敢というより思慮が足りないという印象がどうしようもなかったのですが、三作目になって落ち着いて来たなという感じ。ボーンズも英国風のシニカルとユーモアを交えた、らしい会話(「地球人の女性がどちらも悪くないといったら、悪いのは男だ」とスポックに言う等)が楽しいし、ウフーラの知的な魅力、スコッティは本人が脚本のせいか、ちょっとお得な場面が多いかなと思いつつコミカルで楽しいし、スールーの落ち着き、チェコフのロシア訛りの愛嬌・・嗚呼、それだけに残念なアントン・イェルチンの死。エンドロールの最後に、レナード・ニモイと彼に捧ぐとの言葉がありましたが。

わたしはスポック (扶桑社ノンフィクション)

偉大なるミスター・スポック、レナード・ニモイの死をもエピソードとして組み込まれているのにも感激ですよ。若きスポックが老スポックの遺品の中に発見する1枚の写真、それはかつて旅したクルー達との写真。映画版のウィリアム・シャトナー以下勢ぞろいの姿に、それだけで長年のファンは感涙ものですよ。それがファンサービスだけではなく、その瞬間、艦を降りて老スポックの仕事を継ごうと思っていた若きスポックが「彼が本当に望んでいた事」を知り、自分もまたそれを望んでいるのだと理解するシーンに昇華されている・・大好きです。

私がスポック大好きなので、どうしても彼への目線がちになってしまうのですが・・全体としては「このままで良いのだろうか」と将来に悩むカーク船長とスポックが、事件を通して、自分が本当に望むものに気が付くという流れなのです。

話はぶっちゃけジャミラなんです。あのウルトラマンの。

地球のために戦い抜いた生粋の軍人が、彼いわくの和平というまやかしで”軍隊ではない”と称された艦隊のキャプテンに回され、挙句の果てに遭難して助けられる事なく見捨てられ、恨みだけが彼の生きる執念となり、変わり果てた姿となってもその怒りは消える事無く・・

あの石の件とか、どうやって長寿の肉体を手に入れたかとか、クルーだったのだからカモフラージュしてあっても艦の場所は知っているはずだろうとかその他、色々と突っ込み所はあるのですが、観ている間はそんな事はどーでもいい!!と思える映画なのですよ。

IMAX3Dが大正義の素晴らしい映像、絶対に映画館で観た方がいい!!

監督が「ワイルド・スピード」のジャスティン・リンに変更されたのが良い方に転んだのか、スピード感あふれるスリリングな映像、艦の外から内部へとダイナミックに動く視点など、実に楽しい。エンドロールなどまさに宇宙船で旅するかの如くに浮遊感すら感じさせるのですよ。これは映画館で観た方が絶対にいい映画です。

ジェイラ

ジェイラが魅力的

J・J・エイブラムスが兼任しているせいか、異星人がスター・ウォーズと大差がなくなってしまった中で、「スタートレック:ヴォイジャー」のセブン・オブ・ナインの流れを汲むようなスタイリッシュさが嬉しい。異形ながらも美しいと感じさせる。戦闘シーンも素敵、彼女の存在が映像にもストーリーにも華を添えています。

ミスター・スポックはミスター・ストーカーだった!?

さらわれたウフーラの居所を知るために、スポックが提案したのは、とあるバルカン特有の石の放射線を手がかりに探す方法。スポックの母の形見のペンダントをウフーラが身につけているからですが、彼女がどこにいるか、いつでも特定出来るわけ?それって・・みたいに周囲がドン引きするのが面白い。特にボーンズの表情がいい。それがラストのカークの誕生パーティの時にも生かされてました。

エンドロールの、かの"Space, the final frontier...."の台詞から、お馴染みのテーマ、そして現在のメインテーマ、ラストは懐かしいファンファーレから新しいファンファーレでの締めくくりに、この映画のスタンスがはっきり表れています。

観終わった後の満足度が高い!!

トレッキーであってもなくても、楽しめる映画でした!!


スター・トレック BEYOND オリジナル・サウンドトラック

Star Trek Beyond

STAFF
監督 ジャスティン・リン
脚本 サイモン・ペッグ ダグ・ユング ロベルト・オーチー パトリック・マッケイ ジョン・ペイン
原作 ジーン・ロッデンベリー
製作 J・J・エイブラムス ブライアン・バーク ロベルト・オーチー
音楽 マイケル・ジアッチーノ

CAST
ジェームズ・T・カーク クリス・パイン(阪口周平)
スポック ザカリー・クイント(喜山茂雄)
ドクター・レナード・"ボーンズ"・マッコイ カール・アーバン(宮内敦士)
ウフーラ ゾーイ・サルダナ(東條加那子)
モンゴメリー・"スコッティ"・スコット サイモン・ペッグ(根本泰彦)
ヒカル・スールー ジョン・チョー(浪川大輔)
パヴェル・チェコフ アントン・イェルチン(粟野志門)
クラール イドリス・エルバ(斉藤次郎)
ジェイラ ソフィア・ブテラ(川庄美雪)
キーンサー ディープ・ロイ


全体的に配役がいい。ヨークタウンの女性准将もチョイ役ながらそれらしい。クラールがパシリムの司令官なのもツボ。

「スター・トレック」より「スター・ウォーズ」を選んだJ・J・エイブラムス。名声も富も確かにあちらの方が上、いた仕方あるまい。彼の降りた後の監督となったのは「ワイルド・スピード」のジャスティン・リン。スリリングで軽やかなカメラワーク、遠近を効果的に用いた3Dの魅力を存分に感じさせる映像は彼の手腕も貢献しているかも知れない。

スールーの恋人が男性だったのは、昨今のハリウッドの病気であるLGBTと中国への媚のせいというより、オリジナルのスールー役のジョージ・タケイがゲイであると早くからカミングアウトしていた為だと考えた方が、ファンとしては納得出来るかな。


スター・トレック BEYOND

クリアファイルとキーホルダーなど。クリアファイルのデザイン、ニヤリとしますよね?w


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タグ:映画 スター・トレック BEYOND

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