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映画「アサシン クリード(IMAX3D)」感想

☆もるがん☆

アサシンクリード

闇に生き、光に奉仕する者・・我らはアサシン

ゲーム「アサシン・クリード」の実写化。実写化というと爆死ばかりの邦画とは異なり、見応えのある映画に仕上げてある。細かい設定などはともかく、ゲーム内の雰囲気は感じられたし、「バイオハザード」同様、ゲームを知らなくても楽しめる所に落とし込んでいるのがさすが。


アニムスと呼ばれる機械でカル・リンチの遺伝子の記憶を再現、現代と500年前のスペインの出来事がオーバーラップして進行していく。大きな腕のような機械、アニムスに繋がれたまま、先祖のアギラールの戦いそのままに動く回るリンチ。その動きは徐々にアサシンそのものへと変貌を遂げていく。


パルクール、或いはフリーランニングと呼ばれる街並みを自在に駆け巡る技を駆使したアクションが素晴らしい。それも500年前のスペイン、まさにレコンキスタの時代の、中世の人々の営みが感じられる複雑で美しい建物の屋根も室内も路地も地下道さえも、目まぐるしく移り変わる戦場となる。そして無機質で非人間的な現代の研究施設、この対比が映像を面白くする。

もしこれが邦画だったら、もっとチープで失笑ものなのだろうな。特にカルの部屋など、計算された簡素さではなく安物にしか見えないのだろうなと、頭の片隅で思ってしまった。

それはともかく・・・

これもIMAX3Dで見るのが大正解の映画。高所から飛び降りるイーグルダイブなどの迫力がちがう。


Assassin's Creed: The Official Movie Novelization - Special Edition (Assassin’s Creed)

安定のマイケル・ファスベンダー!!!

あの表情、あの肉体、まさにアサシン。

X-MENのマグニートーといい、エイリアンの前日譚の「プロメテウス」の合成人間デヴィッドといい、どこか冷たく謎めいた強靭さの中に熱すぎる想いを隠しているような役が似合う人。世知と純粋が同居しているような。でもその純粋さゆえに、結局自ら困難な選択肢を選んでしまうような。


テンプル騎士団とアサシン教団の戦いは、圧倒的なテンプル騎士団の勝利で終わるはずだった。

神はいてもいい、信仰はあってもいい。自分より大いなる存在を信じ、謙虚になるためには。だがどこの宗教でもそうだが、神を騙った人間達のする事はいつも同じ。驕り高ぶり、自分達以外を見下し、一部の階級が洗脳で作り出した下層階級を支配し、他の集団を征服又は排除しはじめる。だから宗教は好きになれない。イスラム教徒のテロガーとキリスト教徒が表立って騒がないのは、自分達も十字軍やらその他、やらかしてきた歴史があるからだ。それをマイルドに架空にすればこうなるだろうという話。

まあ、実際、そんな事はどーでも良くて・・

娘の功績を横取りし、成功を独り占めしようとした父親は、娘に裏切られることになる。そして娘の研究は、はからずも絶滅させたはずの天敵を現代に蘇らせるきっかけを作ってしまう。なんとも皮肉な顛末。神様は意地悪なのかも知れない。


UK版ポスター アサシン クリード Assassin's Creed uk1 [並行輸入品]

Assassin's Creed

SATFF
監督 ジャスティン・カーゼル
脚本 ビル・コレイジ アダム・クーパー マイケル・レスリー
原案 ユービーアイソフト 『アサシン クリード』
製作 ジャン=ジュリアン・バロネ パトリック・クロウリー ジェラール・ギユモ マイケル・ファスベンダー フランク・マーシャル コナー・マコーガン アーノン・ミルチャン
製作総指揮 マーカス・バーメットラー クリスティーヌ・バージェス=ケマール ジャン・ド・リヴィエール セルジュ・アスコエット フィリップ・リー
音楽 ジェッド・カーゼル
撮影 アダム・アルカパウ
編集 クリストファー・テレフセン
製作会社 リージェンシー・エンタープライズ ユービーアイソフト・モーション・ピクチャーズ ラットパック=デューン・エンターテインメント DMC Film ザ・ケネディ/マーシャル・カンパニー
配給 20世紀フォックス

CAST
カラム・リンチ/アギラール・デ・ネルハ マイケル・ファスベンダー 斎藤工
ソフィア・リッキン医師 マリオン・コティヤール 林真里花
アラン・リッキン ジェレミー・アイアンズ 有本欽隆
カラム・リンチの父 ブレンダン・グリーソン
エレン・ケイ シャーロット・ランプリング 佐藤しのぶ
ムサ/バティスト マイケル・ケネス・ウィリアムズ 江川央生
マリア アリアーヌ・ラベド
エミール/ユスフ マティアス・ヴェレラ


「プロメテウス」は剛力でやらかした映画だったけれど、この吹き替えもやらかしているかも知れない。

エデンの果実、林檎、apple・・の設定が今ひとつ曖昧なのとソフィアが中途半端な扱いだったり、突っ込み処はあるものの、魅せるものは十分にあった映画。良い気晴らしになりました。

鑑賞後、夕暮れの街を急ぎ足で歩く肌にまとわりつく空気が、闇に濡れたようにいつもより重く感じられたのは、私の遺伝子の中にも遠い祖先の記憶があるからかも知れない・・などと思いつつ。


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  •  アサシン クリード
  • 公式サイト。原題:Assassin's Creed。ジャスティン・カーゼル監督。マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズ、ブレンダン・グリーソン、マイケル・K ...
  • 2017.03.10 (Fri) 13:57 | 佐藤秀の徒然幻視録
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  •  劇場鑑賞「アサシン クリード」
  • 戦いに身を置く者… 詳細レビューはφ(.. ) http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201703030000/ アサシン クリード オリジナル・サウンドトラック [ ジェド・カーゼル ]価格:2700円(税込、送料無料) (2017/2/25時点)
  • 2017.03.10 (Fri) 14:02 | 日々“是”精進! ver.F
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  •  アサシン クリード
  • 評価:★【1点】(11) 期待感を膨らませる予告編とあらすじだけで十分事足りる(え)
  • 2017.03.10 (Fri) 23:51 | 映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ~
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  •  アサシン クリード
  • 2016年、死刑囚の男カラム・リンチは、遺伝子操作(アニムス)によってDNAに眠る「記憶」を呼び起こされる。 彼の祖先は、ルネサンス期のスペインでテンプル騎士団に立ち向かうアサシン教団に属する、驚異的な身体能力を持つ伝説のアサシン(暗殺者)だった。 テンプル騎士団は彼を利用して、人類を支配する力を持つ「エデンの果実」を探し出そうとしていた…。 アクション・ファンタジー。
  • 2017.03.11 (Sat) 16:19 | 象のロケット
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  •  アサシン クリード★★★
  • 世界的なヒットを記録したゲーム「アサシン クリード」を、新たなキャラクターとストーリーで実写映画化したミステリーアクション。遺伝子操作によって、スペインでアサシンとして活躍した祖先の記憶を追体験させられる男が、歴史に隠された謎に挑む姿を描く。主人公とその祖先をマイケル・ファスベンダーが演じるほか、マリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズらが共演。監督は『マクベス』でマイケル、マリオンと...
  • 2017.03.11 (Sat) 18:31 | パピとママ映画のblog
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  •  アサシン クリード
  • 【ASSASSIN'S CREED】 2017/03/03公開 イギリス/フランス/アメリカ/香港 115分監督:ジャスティン・カーゼル出演:マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズ、ブレンダン・グリーソン、シャーロット・ランプリング、マイケル・K・ウィリアムズ 歴史の迷宮に潜り込め。 STORY:記憶を失った死刑囚のカラム・リンチ(マイケル・フ...
  • 2017.03.15 (Wed) 14:44 | ★yukarinの映画鑑賞ぷらす日記★