ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~ 第四話 最後のラブレター

死ぬのが分かっていて、幼馴染にあんな手紙を送るとは、なんて自分勝手な男なんだろう。
酷い話だ。
何よりも自分の奥さんに失礼だと男は思わなかったのだろうか。
既婚者である女性にそんなものを送って、相手の家庭に波風が立ったらどうする。送られた相手は自分が死んでいると知って「どうして今更こんな手紙を送って来たのか」と一生苦しむ可能性もあるというのに。
いい話にしたいのは分かるが、全然いい話じゃない。
ナルシストで自分勝手な男の自慰の代行をさせられたに過ぎない。「良い事をした」と自惚れる主人公もあまりにも能天気過ぎる。悩んだふりをしてはいても、心の底では高をくくっているのが匂って来る。
元は小説らしいが、ご都合主義だらけのラノベ臭がする。「自分の価値観で生きてる素敵な私」という類の意識高い系の皮をかぶってはいるが。

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