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映画「エイリアン:コヴェナント[2D・字幕]」感想

☆もるがん☆

エイリアン:コヴェナント[2D・字幕]

マイケル・ファスベンダー無双!!

エイリアン誕生の謎が明らかに・・・

「アラビアのロレンス」大好きのアンドロイド、ディビッドが再登場。同型のアンドロイド、ウォルターとマイケル・ファスベンダーが一人二役で活躍・・というか、無双してました。ここまで彼(いや、彼らかな?)中心の話になるとは思ってもみませんでした。マイケル・ファスベンダー大好きな私には楽しい映画でした。

コヴェナント号の乗組員の印象が薄いというか、二人のアンドロイドに吹っ飛ばされてしまったような。頑張ってはいるのですよ、リプリーからの伝統の強い女性が。でも何か影が薄い。リプリーのような強烈さはありません。

クルーは夫婦かカップルばかり、繁殖するために植民地惑星に向かうのでそうなったのでしょうが、それが説明不足で、誰と誰がどうだか分かりにくかったのもありました。LGBTでしたっけ?あれへの配慮もされているのが、今時のハリウッド事情。何でもかんでもゲイ入れておけばいいというのが、本当に配慮になるのかどうかは別として。

エイリアンの幼虫(?)は今となっては怖いというより滑稽。それは仕方ないですね。あまりにも有名になってしまいましたから。劇中で登場する絵もギーガー風でギーガーにあらず。もしご本人がご存命であれば、どんな絵を描いてくれたのかと。おそらくは人の心の奥底を戦慄でかき乱すような。

宇宙のシーンも懐かしさを感じます。

ずっと宇宙は見ない時代が続き、世界中で宇宙の関係する映画も作られることなく。おそらく「はやぶさ」が奇跡の帰還を果たした頃からでしょうか。再び世界が宇宙(そら)を見上げるようになったのは。

ブロマイド写真★映画『エージェント・マロリー』マイケル・ファスベンダー/横向く

ウェイランド氏がディビッドを作り上げ、自身のために不死不老の方法を探しに行かせた時、ディビッドは自分自身が創造主の願うそのものなのだと理解する。創造主を越えた存在なのだと。そして彼もまた創造に手を染める・・・このあたりは、哲学的なのですが、描き方としては、狂ったアンドロイドの暴走がとんでもない生き物を作ってしまったという感じです。

ウォルターはディビッドの感受性が豊かで芸術肌な部分が人間を不安にするとして削除された存在。ずっと単純化されて、より機械的になっています。マイケル自身が演じ分けについて「ディビッドはアンソニー・パーキンスやデヴィッド・ボウイを、ウォルターはターミネーターを参考にした」というのも頷けます。

絵画風 壁紙ポスター(はがせるシール式) ミケランジェロ ダヴィデ像 1504年 アカデミア美術館(フィレンツェ) キャラクロ K-MLG-004A2 (A2版 420mm×594mm) 建築用壁紙+耐候性塗料

ディビッドの名は、彼が目覚めた部屋にミケランジェロのダビデ像があった事から自分で付けた名前。イスラエル王サウルがダビデを妬んだように、人を超えてしまったディビッドは危険視される。同型のアンドロイドのウォルターも彼を理解しない。むしろデイヴィッドが危険な存在であると断定、戦いになる。進化したウォルターの方が能力は上のはずなのだが・・

ワーグナー:ラインの黄金から前奏曲とワルハラ城への神々の入場

すべての人間が眠りについた艦内で、とある場所に向かうディヴィッド。艦内コンピューターのマザーに音楽をリクエストする。ワーグナー 「ラインの黄金」から「ヴァルハラ城への神々の入城」。目覚めてすぐにピアノで弾いてみせ、ウェイランドに「ふさわしくない」と言われた曲。

流れる曲の中、開かれた扉の奥へと進むディビッド。

彼は今神になったのだ。新たなる世界を創造する神に。たとえそれが人間にとっては悪夢であり狂った世界であっても。彼には愛しい創造物にあふれた世界であるのだ。

この場面、デイビッドが「ルードヴィッヒ」のヘルムート・バーガーに重なってみえて。ワーグナーのせいかな。ワーグナーは高貴なるものの狂気の背景に流れるのにふさわしい気がする。もし時代が違っていたら、彼はヴィスコンティのお気に入りになっていたかも知れない。


エイリアン:コヴェナント シルク調生地 大型ポスター 約60×90cm ファブリック アート キャンバス [並行輸入品]

Alien: Covenant

STAFF
監督 リドリー・スコット
脚本 ジョン・ローガン ダンテ・ハーパー
原案 ジャック・パグレン マイケル・グリーン
原作 ダン・オバノン ロナルド・シャセット
製作 デヴィッド・ガイラー ウォルター・ヒル リドリー・スコット マーク・ハッファム マイケル・シェイファー
音楽 ジェド・カーゼル ジェリー・ゴールドスミス(フッテージ使用) マルク・ストライテンフェルト(フッテージ使用)
撮影 ダリウス・ウォルスキー
編集 ピエトロ・スカリア
製作会社 20世紀フォックス TSGエンターテインメント スコット・フリー・プロダクジョンズ ブランディワイン・プロダクションズ
配給 20世紀フォックス
上映時間 122分

CAST
デヴィッド(David)マイケル・ファスベンダー 宮本充
ウォルター(Walter)マイケル・ファスベンダー 宮本充
ジャネット・ダニエルズ キャサリン・ウォーターストン 坂本真綾 ジェイコブの妻
クリス・オラム ビリー・クラダップ 置鮎龍太郎 コヴェナント号の副官、カリンの夫
テネシー・ファリ ダニー・マクブライド 大川透 パイロット マギーの夫
ロープ軍曹 デミアン・ビチル 丸山壮史
カリン・オラム カルメン・イジョゴ 志田有彩
マギー・ファリス エイミー・サイメッツ 小林さやか パイロット、テネシーの妻
リックス ジャシー・スモレット 高橋英則 操縦士、アップワースの夫
アップワース キャリー・ヘルナンデス 下山田綾華 通信士官、リックスの妻
ハレット軍曹 ナサニエル・ディーン 岡井カツノリ 警備の副官、ロープのパートナー
アンカー アレクサンダー・イングランド 森田了介 警備担当
レドワード ベンジャミン・リグビー 中村章吾 警備担当
コール ウリ・ラトゥケフ白熊寛嗣 警備担当
ローゼンタール テス・ハウブリック 加藤有生子 警備担当
マザー ローレライ・キング 田中敦子 コヴェナント号のAI
ジェイコブ・ブランソン ジェームズ・フランコ 森川智之
ピーター・ウェイランド ガイ・ピアース 内田直哉
エリザベス・ショウ ノオミ・ラパス


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Posted by☆もるがん☆
映画

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