映画「嘘八百」感想

良いコメディなのだが、キレが今ひとつなのが残念。
前途有望な陶芸家が、悪徳古美術商とTV人気で権威を騙る鑑定士に贋作作りをさせられ捨てられた恨みを、同じく二人にはめられた古美術商と組んで仕返しをする話。邦画にありがちな、まったりと日常が流れ、そこで事件が起き、またまったりと時が流れる展開。テンポがどうも悪い。ギャグはテンポが命だと思うのだが。
役者も悪くない、それなりに頑張っていると思うが・・・
どうも面白くない。脚本の構成が悪いのか、演出が良くないのか、どちらもなのか。突き抜けたいのに出来ないもどかしさを全編に感じてしまった。なんだろう、これ。スクリーンからにじみ出てくる”おかしみ”成分があまりにも少ないのだ。そこにいるだけでおかしい坂田師匠はともかくとしてw
いっそ舞台なら面白かったかも。
父と母とにたらい回しにされた娘いまりちゃんとキモオタ息子の突然の反乱は面白い。「花戦さ」のれん役だった森川葵、ここでも面白い魅力を発揮している。それは今しかない若さが大部分だとしても、どの方面へ行くのか成長するのが楽しみかも。
あれだけの凄腕のプロがそろっているのだから、海外ドラマ「レバレッジ」のような面白いものが出来ても良いと思うのだが。帰りに美味しいお菓子を買って、お薄をたてていただきたくなったのは、この映画の良かったポイントとして挙げておきたい。
STAFF
監督 武正晴
脚本 足立紳 今井雅子
製作 永田博康
製作総指揮 佐藤現
音楽 富貴晴美
主題歌 佐藤広大「イチゴイチエ」
撮影 西村博光
編集 州崎千恵子
配給 ギャガ
CAST
小池則夫 中井貴一
野田佐輔 佐々木蔵之介
野田康子 友近
大原いまり 森川葵
野田誠治 前野朋哉
大原陽子 堀内敬子
よっちゃん 坂田利夫
西田 木下ほうか
田中四郎 塚地武雅
文化庁文化財部長 桂雀々
絹田昭太郎 寺田農
樋渡忠康 芦屋小雁
棚橋清一郎 近藤正臣

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