映画「ボヘミアン・ラプソディ」感想

その歌は永遠に・・・
唯一無二とはこういうのを言うのだろうな。クイーン、そしてフレディ。
ラミ・マレックのフレディ・マーキュリーが素晴らしい。最初にフレディ役の配役を聞いた時、あまりの違和感に「大丈夫かな」と思ったのだけれど。ラミ・マレックは「ナイト・ミュージアム」のエジプトの王子から「ミスター・ロボット」など、好きな役者さんのひとり。でもフレディじゃないと思った。それがどんどんフレディに見えて来る。マッチョでゲイ味むんむんのフレディではないけれど、フレディが乗り移ったかのようなライブ風景が凄い、凄すぎる。ライブエイドの再現度が凄いと聞いてはいたけれど、とにかく本物のライブを見ているような臨場感。そしてその裏に流れる残された命の限りに歌う悲壮さも。
ストーリーは凡庸かも知れない。何もなかった若者たちがスターダムを登りつめ、お決まりの諍い、分裂。そして和解。フレディVS他三人の構図、フレディを利用するポール、信頼すべき人たちから遠ざけられ疲弊していくフレディ。寄生虫との決別、スキャンダル、そしてエイズの宣告。死を間近にして得た愛と友情と家族との和解。
フレディの性癖やエイズについてはさらりと描かれていて、あまり突っ込んではいない。
6分は長すぎると世に出す事を渋られた名曲「ボヘミアン・ラプソディ」。ラジオは3分以上の曲は流さないからと。それを上手くラジオ番組にねじ込んで流す、大ヒットとなる。彼らは不動のクイーンとなる。そして紆余曲折の末のライブエイド、「ママー」とフレディが歌いだした途端、熱狂する会場、ここがいいね。俺達のクイーンが、俺達のフレディが戻って来た!そんな歓喜。
自らを「パフォーマー」と称し、最後列の客にまで届くと言われたフレディのパフォーマンス。今も真似する姿があちこちのステージや会場で見られる。あのライブエイドという場所で、あの時のクイーンは、特別だったのだと思わせるラスト。
名曲の数々と再現されたパフォーマンスを見るだけでも価値がある映画。
Bohemian Rhapsody
STAFF
監督 ブライアン・シンガー
脚本 アンソニー・マクカーテン
原案 アンソニー・マクカーテン ピーター・モーガン
製作 グレアム・キング
ジム・ビーチ ピーター・オーベルト ブライアン・メイ ロジャー・テイラー
製作総指揮 アーノン・ミルチャン デニス・オサリヴァン ジェーン・ローゼンタール デクスター・フレッチャー
音楽 ジョン・オットマン
撮影 ニュートン・トーマス・サイジェル
編集 ジョン・オットマン
製作会社 20世紀フォックス ニュー・リージェンシー GKフィルムズ クイーン・フィルムズ
配給 20世紀フォックス
CAST
フレディ・マーキュリー ラミ・マレック
メアリー・オースティン ルーシー・ボイントン
ブライアン・メイ グウィリム・リー
ロジャー・テイラー ベン・ハーディ
ジョン・ディーコン ジョゼフ・マゼロ
ジョン・リード エイダン・ギレン
ジム・ビーチ トム・ホランダー
ポール・プレンター アレン・リーチ
レイ・フォスター マイク・マイヤーズ
ジム・ハットン アーロン・マカスカー
ボブ・ゲルドフ ダーモット・マーフィ
ラリー・マレン・ジュニア マシュー・ヒューストン
シェリー・スターン ミシェル・ダンカン
デヴィッド・ボウイ マックス・ベネット

ブライアン・メイ似てましたよね。演じるグウィリム・リーはFF14の英語版のシドの声の人なのですよね。ちなみに日本語版だと小山力也さん。
ロジャー・テイラーのベン・ハーディも良い感じでした。
ゲイだから女性のメアリーとの友情が成立するというのも面白い。メアリーにしてみたら、散々自分は遊んでおいて「支えて欲しい」はないだろうと思うのだけれど、そこは一度は愛した男、彼の弱さも込みでの情があったのでしょう。恋人と友人は別なのですよね。
映画のフレディが小さいと言われていたけれど、フレディ177cm、ラミ・マレック175cm。あまり変わらないのよね。
いわゆるキモノガウンを愛用とか置物とか、フレディの日本趣味もちゃんと。プロモで来日した時、東京タワーを背景に撮ったクイーンの写真をラミ達4人(一人は等身大パネルだけれど)で再現した写真が好き。

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