明治記念館と迎賓館と噴水と

迎賓館とその周辺を散策して来ました。

まずは明治記念館へ。赤坂仮御所が伊藤博文に下賜されて移築、彼の死後に明治神宮外苑に再移築。大日本帝国憲法の草案が審議された場所として「憲法記念館」に、そして今は明治記念館となりました。

結婚式場としても有名。今は季節柄、卒業式の宴も多く、広い庭ではかま姿のお嬢様たちが記念撮影をする姿も。

庭の片隅にはこんなものも。かつての御所としての格を表す旧鬼瓦。

さざれ石。君が代に歌われている石です。

館内には沢山の宴会場やレストランがあります。

本日は羽衣でランチを。

お刺身御膳
天ぷらに塩と天つゆがついて来るのが良いですね。海老は塩で、野菜は天つゆでなどお好みで楽しめます。

ラウンジ「kinkei」へ移動。壁一面に金鶏が舞い、格天井など明治の風格が残る金鶏の間がラウンジとなっています。

サクラ餡白玉ぜんざい
桜餡を使用したぜんざい。白玉のもちもちと白隠元のさっくりとした歯触りが良いコントラスト。ふんわりと桜の香りに包まれて。

迎賓館方面へと移動。

お馴染みの白い門、修繕前は黒かった。
見学者は西口から入ります。入り口にたどり着く前にも警備の方が沢山います。荷物検査、金属探知機をくぐって、やっとチケットが買えます。本館と庭園の見学は1500円、庭園だけなら300円。

迎賓館赤坂離宮(旧東宮御所)
海外の賓客をもてなす場が必要として、赤坂離宮を当時の池田勇人首相の発意によって迎賓館に。設計したのは片山東熊、京都国立博物館、奈良国立博物館も彼の手に寄ります。ニコライ堂や三菱一号館などを設計したジョサイア・コンドルの弟子だそうです。

内部は写真撮影禁止。いたる所に監視カメラが設置されています。なので帰りに売店で絵葉書を購入。
改修中の部屋もありました。決められた通路を進み、壁や調度品に手を触れるのは禁止。でも触れていいものが2つあります。階段の手すりと廃棄された西陣織の幡。廊下は主に白い壁、時々レリーフのようなものがあるのは、その後ろに絵をかけるフックが隠してあるそうです。確かにフックがむきだしではみっともないですものね。貴重な美術品がふんだん飾られた部屋もありました。でも全体的な印象は、ちょっと豪華なディズニーランドホテルかな。ロシアで観たエルミタージュやエカテリーナ女帝の愛した夏の宮殿などに比べると、やはり残念な気が。模造の大理石の柱とか、窓に張られたベニヤ板とか。
現代への対応として、シャンデリアの中に仕込まれたスピーカーなども。
賓客をもてなす場所の特徴がいたる所に。たとえばドアノブ、普通より低い位置にあります。賓客が自分でドアを開ける事はありません。開ける人は賓客にお尻を向けるのは失礼、なので後ろ手であける時に便利なように低い位置についているとの事。たまにサスペンスで後ろ手にしばられた人が逃げようとして、必死にドアを開けようとして背伸びしてノブをつかもうとする、あの場面を思い出しました。迎賓館なら逃げやすい!

それぞれの部屋の見所を書いた結構豪華なパンフレットが貰えます。これはありがたい。

本館の他に、国宝がもうひとつあります。主庭にある噴水です。この噴水も国宝に指定されているのです。

白い館に映える美しい噴水。グリフォンやライオン、亀などの意匠も素晴らしい。

噴水に虹がかかっていました。何か幸運をもらった気がする風景でした。

前庭へ行くと、正面からの本館を見る事が出来ます。季節によってはガーデンカフェを楽しめるそうです。今はありません。

そのかわり、キッチンカーがあって、アンティーク風のガーデンファニチャーでお茶を楽しむ事が出来ます。

三段重ねの本格的なアフタヌーンティーセットにも心を引かれたのですが、宇治抹茶ラテを。

本館の横にある第1事務棟はいかにも事務的な簡素な建物ですが、そこでトイレ(本館内のトイレは使用不可、来賓は使わせてもらえるのでしょうが)、自販機、売店などがあります。そこの売店で関連書籍、絵葉書やクリアファイル、マグネット等が買えます。

帰りは正面から。

歴史がある所に謎があるのは定番ですが、迎賓館にもあります。この正門の飾り、修復前には王冠が載っていたそうです。なのに修復時に紛失してしまい、今も見つかっていないとか。何処かの倉庫に転がっているのか、お馴染みの転売ヤーにやられたのか。

じっくりと見るとまた違った発見がありそうです。今度はもっと時間をかけて見たいものです。

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