映画「アナと雪の女王2」感想

エルサの秘密、というよりアレンデールの闇が明らかになる話。
前作よりも物語が面白い。もちろん、それはキャラクターが熟して動かしやすくなった事もあるけれど。絵の表現もグレードアップしている。ノルウェーの景色とエルサの雪と氷の魔法の表現など、見ているだけで楽しい。レリゴーほどの名曲はないけれど、ノルウエーの歌手AURORAの声、本当に精霊の叫びのように神秘的。
水と氷の馬が素敵、その背に乗って駆けるエルサも。
姉妹の祖父ルナード王が元凶、魔法をむやみに敵視するのは、アーサー王の父のウーサーを思わせる。そして精霊の怒りを買って命を落とし、森は閉ざされる。閉じ込められた人々を解放する鍵は不思議な声に導かれたエルサ。破壊されたダムから流れた水で破壊されそうだったアレンデールを守ったのもエルサ。でもエルサはその身に宿った精霊の強大な力ゆえに、アレンデールではなく森のノーサルドラと共に暮らす道を選ぶ。
失敗の連続の果てにやっとアナへのプロポーズに成功するクリストフ。
女王となったアナ、クリストフは王配という立場になったわけだけれど。どうやって生きていくのだろう。トナカイと仕事を続けていくのかな?
ポリコレガチガチで映画をつまらなくし続けるハリウッドとディズニー(逆差別にすらなりかけている)も、アニメの方はお目こぼしがあるのか、ちゃんと男女の恋愛もあるし。クリストフもアナもちょっと変わっているけれど、その変わっている所が上手く噛み合って幸せになれそうだし。
黒人とアジアンの不細工の恋愛か同性愛でも入れておけばOKという安易さではダメだと、そろそろ気付いているのかな。問題はそこじゃないことも。映画を知らない上層部が映画を作る現場に口出ししすぎて駄作垂れ流しというのは、昔からあるにしても、加速している気がする。それじゃあ、文化は廃れるよね、今だって危機。記者会見にドヤ顔の社長いらないでしょ、監督とスタッフと出演者がいればいい。「私がやった」と全部の手柄を独り占めしたいのだろうけれど、アンタが最大のガンだとみずから暴露しているようなもの。もっと自然にさりげなく、誰もが誰かを思いやれる世界になるといいのにね。
Frozen II
STAFF
監督 クリス・バック ジェニファー・リー
脚本 ジェニファー・リー
製作 ピーター・デル・ヴェッチョ
音楽 ロバート・ロペス クリステン・アンダーソン=ロペス クリストフ・ベック
撮影 トレーシー・スコット・ビーティー モヒト・カリアンプール
編集 ジェフ・ドラハイム
製作会社 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ
配給 ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
CAST
エルサ イディナ・メンゼル 松たか子
アナ クリステン・ベル 神田沙也加
クリストフ ジョナサン・グロフ 原慎一郎
オラフ ジョシュ・ギャッド 武内駿輔
デスティン・マティアス中尉 スターリング・K・ブラウン 松田賢二
イドゥナ王妃 エヴァン・レイチェル・ウッド 吉田羊
アグナル国王 アルフレッド・モリーナ 前田一世
イエレナ マーサ・プリンプトン 余貴美子
ライダー ジェイソン・リッター 小林親弘
ハニーマレン レイチェル・マシューズ 壹岐紹未
ルナード国王 ジェレミー・シスト 吉見一豊
パビー キーラン・ハインズ 安崎求
ノーサルドラのリーダー アラン・テュディック 飯島肇
幼いエルサ マッテア・コンフォルティ 黒川聖菜
幼いアナ ハドリー・ギャナウェイ 新津ちせ
不思議な声 AURORA AURORA
子供が多いのは最初から納得済の場内。途中でギャン泣きの声、それも生後で数えられる位の子の泣き声。お母さん、その子を抱いて慌てて外に出て行ったけれど。そのまま戻らず。せっかくのラストを見られずにお気の毒。お母さん、そのリスクを抱えてでも、よっぽどアナ雪が見たかったのだろうな。でも周囲に気をつかえるお母さん、あの子はきっと良い子に育ちそう。

fc2が不調の際はお手数ですがTB用ミラーブログをご利用下さい
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