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シネマ歌舞伎「怪談 牡丹燈籠」感想

☆もるがん☆

牡丹灯籠

台本は、昭和49年(1974)年に大西信行氏が文学座のために書き下ろしたもの。言葉は口語に近く人物像もより深く掘り下げられた、笑いどころも満載の現代版『怪談 牡丹灯籠』。

公式よりあらすじ
伴蔵とお峰は、18年ぶりに仁左衛門と玉三郎が演じ、息の合った絶妙な夫婦のやりとりを見せています。そこに、萩原新三郎(愛之助)とお露(七之助)、宮野辺源次郎(錦之助)とお国(吉弥)の二組の男女の物語が重なり、幽霊よりも怖い人間の業の世界が展開してゆきます。カラン、コロンという下駄の音を響かせ牡丹燈籠を手に現れる、お露とお米(吉之丞)の二人の幽霊の怖さとおかしみも見どころです。また、この大西本は、原作者である円朝が舞台にも登場して高座で『牡丹燈籠』を「噺す」という趣向。


第一幕が、新三郎がお露にとり殺されるまで。第二幕は、新三郎とお露に関わった伴蔵とお峰、源次郎とお国の二組の夫婦のその後の顛末。色と欲はどこまでも人生の浮き沈みの種になり、因果応報はどこへ逃げても付いて回る。

定番の怪談を下敷きに、人間の悲喜交々を円朝の語りで描いていくという趣向も面白く。やっぱり達者です、息もぴったりの仁左衛門と玉三郎のコンビ。伴蔵の浮気が発覚して、話すにつれてどんどんと嫉妬で顔が般若の如くなっていく玉三郎が絶品。

愛ちゃん、時折、仁左衛門にあまりに良く似ていて驚いた。


STAFF
原作:三遊亭円朝
脚本:大西信行
演出:戌井市郎

上演月:2007年(平成19年)10月
上演劇場:歌舞伎座
シネマ歌舞伎公開日:2009年7月11日
上映時間:155分(第1幕:80分/第2幕:75分)

CAST
伴蔵:片岡 仁左衛門
三遊亭円朝/船頭/馬子久蔵:十世 坂東 三津五郎
萩原新三郎:片岡 愛之助
お露:中村 七之助
女中お竹/酌婦お梅:中村 壱太郎
お米:二世 中村 吉之丞
お国:上村 吉弥
飯島平左衛門:坂東 竹三郎
宮野辺源次郎:中村 錦之助
伴蔵女房お峰:坂東 玉三郎


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