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映画「ドクター・デスの遺産 BLACK FILE」感想

☆もるがん☆

DD

ちょっと贅沢な2時間ドラマ

終末期の患者ばかりが次々と不審な死を遂げる事件が相次ぎ、捜査に乗り出した刑事の犬養と高千穂は、依頼を受けて患者を安楽死させる「ドクター・デス」と呼ばれる医者の存在にたどり着く。しかし、そんな矢先、重度の腎臓病に苦しんでいる犬養の一人娘の沙耶香が、ドクター・デスに安楽死を依頼してしまい……。

綾野北川のバディドラマの劇場版といった雰囲気。フィルムを思わせるざらざらした質感というか色調にするのが、最近の流行なのでしょうか。

安楽死という重いテーマを扱った深い作品にはならず、犯人のサイコパスぶりばかりが目立っていました。結局はどんなに屁理屈を並べても、殺人が楽しいので安楽死を隠れ蓑に殺人を繰り返しただけ。「安楽死は是か非か」というまともな議論も問いかけも不十分なまま。

綾野剛、カッコいいんです。
北川景子、セリフは聞こえるし綺麗です。

この2人のドラマなら見たい。でもこのストーリーにはまっているかというと微妙。

警察の捜査も、何か現代とずれている感じ。科捜研や相棒に見慣れていると、どうしても古い時代の捜査という印象がぬぐい切れない。

父親と娘の情の描き方が雑なのも気になります。綾野剛がまったく父親らしくない。すぐに暴力、怒鳴り散らす。仕事も家庭も無能と紙一重の父親より、ドクター・デスの手にかかった方が幸せだったかも知れないとちらっと思ってしまいました。

ある意味、ハッピーエンドにしたかったからでしょうが・・・母親が父親の殺人を依頼したのを知った息子が、あんなに屈託なく母親とじゃれたりするでしょうか。それも連続殺人が明るみに出る発端となる「医者がお父さんを殺した」と警察に電話をした息子が。重病の夫の看病から解放された妻が晴々としているのはわかるけれど。間接的でも「お母さんがお父さんを殺した」事実と息子はどう向き合ったのかと。

木村佳乃の怪演にすべて持っていかれた感がある映画。

ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人 (角川文庫)

原作は未読。

STAFF
監督 深川栄洋
脚本 川﨑いづみ
原作 中山七里『ドクター・デスの遺産』
製作 櫛山慶 岡田和則
製作総指揮 伊藤響 鈴木光
音楽 吉俣良
撮影 藤石修
編集 阿部瓦英
制作会社 光和インターナショナル
製作会社 「ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-」製作委員会
配給 ワーナー・ブラザース映画

CAST
犬養隼人 綾野剛
高千穂明日香 北川景子
沢田圭 岡田健史
室岡純一 前野朋哉
青木綾子 青山美郷
馬籠健一 松原正隆
馬籠小枝子 ホーチャンミ
麻生礼司 石黒賢
犬養沙耶香 田牧そら
寺町亘輝 柄本明
雛森めぐみ 木村佳乃


木村佳乃、夫のヒガシの不倫で話題になってはいますが、自分を救世主と言い放つ殺人鬼の演技、鳥肌ものです。そういう良い意味での話題の方ももっと目立って欲しいですよね。


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Posted by☆もるがん☆
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