映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説[IMAXレーザー・字幕]」感想

昔の香港映画や武侠映画好きには楽しい映画!!
おそらくマーベル映画という先入観があると、辛いかもしれません。近未来的なメカメカしい物語を期待してしまうでしょうから。でも昔の香港映画や武侠映画好きなら、すんなりと入り込めると思うのですよ。時折挿入されるコミカルな演技も、いきなりの壮大な伝説や武器や幻の村も。
ミシェル・ヨーにトニー・レオン、いやぁ、いいですね!
アクションも懐かしさを感じさせますが、そこは現代の技術でブラッシュアップされてます。しかしシャン・チーも悪くないですが、やっぱりお父さんや伯母さんの貫禄にはかなわない、ベテランのオーラが出まくりです。肩から上腕部が太すぎるので、しなやかな腕の動きが今ひとつに見えてしまうのですよね。
ごめん、親子の対決時も、お父さんの方がカッコいいです。
伝説の武器、父と子の確執、亡き母の秘密、兄と妹の再会、闇の魔王に敵も味方も共に戦い・・色々と盛り沢山です。シャン・チーの女友達のケイティもいい。こういうコメディリリーフ的な役割は話の作りにはかかせませんよね。

テン・リングスとは、父ウェンウーの持つ武器であり、彼の組織の名前でもあります。このあたり、マーベル好きなら、アイアンマン3に登場したマンダリンを思い出すでしょう。というか、偽マンダリンが出て来ますし。彼も良い味出してます。彼の存在が、アベンジャーズの物語と、この東洋的な物語との重要な接点となっているわけで。
亡き妻が、伝説の村の扉の奥に閉じ込められていると思い込んだウェンウーが、村を殲滅し妻を助け出そうとしますが。それは扉の奥に閉じ込められている闇の魔物の仕組んだ事。闇の魔物から世界を守っていた人々の子孫である村人とテン・リングスの戦い、闇の魔物に騙されてテン・リングスの力で扉を破壊しようとする父ウェンウー、それを阻止しようとするシャン・チー。村の守護神である竜と闇の魔物との戦いも、怪獣映画的な風味があっていいのですよ。
見所がいっぱいあって飽きないのです。
マーベル映画に合流させる為なのでしょうが、ドクター・ストレンジに登場したウォンやハルクのぱちもん・アボミネーションが、妹シャーリンの経営する非合法な闘技場で登場します。ウォンは例の花火シュワシュワの輪っか通路でシャン・チーとケイティを誘いに来るし、エンドロール途中の映像でも、テン・リングスの素材について、キャロルとブルース(あの中途半端にハルクの姿ではなく、人間の姿。しかし右腕はまだ負傷したまま)と論じています。彼らにも未知の素材だそうで。
シャーリンが父ウェンウーの後を継いでテン・リングスの長となったようです。元々権力志向が強そうだったし、兄が父を殺したと思っているらしき場面もあったので(本当は闇の魔物ですが)、今後は兄と妹の確執が始まるのかも知れません。シャーリンの女優さん、実写版の草薙素子が出来そうな雰囲気。
次に引っ張るのは、いつものマーベルなので・・
しかしマーベル映画を観に行って、かの国の事情で廃れてしまった様式美を観た気持ちになれたのが、一番嬉しかったかな。
Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings
STAFF
監督 デスティン・ダニエル・クレットン
脚本 デヴィッド・キャラハム デスティン・ダニエル・クレットン
原作 スティーブ・エングルハート ジム・スターリン『シャン・チー』
製作 ケヴィン・ファイギ
撮影 ビル・ポープ
編集 ナット・サンダース エリサベット・ロナルドドッティル ハリー・ユン
製作会社 マーベル・スタジオ
配給 ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ ウォルト・ディズニー・ジャパン
CAST
ショーン / シャン・チー シム・リウ 細谷佳正
ケイティ・チェン オークワフィナ ニケライ・ファラナーゼ
シャーリン メンガー・チャン 内田真礼
シュー・ウェンウー トニー・レオン 山路和弘
イン・リー ファラ・チャン 木下紗華
イン・ナン ミシェル・ヨー 塩田朋子
レーザー・フィスト フロリアン・ムンテアヌ
デス・ディーラー アンディ・リー
ジャン・ジャン ロニー・チェン
ウォン ベネディクト・ウォン 田中美央
トレヴァー・スラッタリー ベン・キングズレー 麦人
アボミネーション ティム・ロス

帰りはパパスカフェでブルーベリーパンケーキ。シャン・チーがショーンとして生きていたアメリカを思いつつ。

fc2が不調の際はお手数ですがTB用ミラーブログをご利用下さい
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