映画「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ[IMAXレーザー・字幕]」感想

ヴェノムとエディのヘタレコンビが楽しい!!
前作があっての面白さというのはありますが。ヴェノムとエディのやりとりは、過激なケンカでも目をそむけたくなる残虐さというほどではなく、ヴェノムとエディがじゃれあっている感が強い。そのあたりが物足りないという方もあるかも知れません。
人間が食べたくてたまらないヴェノム。でもトリの脳みそとチョコレートで我慢する事がエディとの共生のルール。それだけでは満たされないヴェノムは荒れるわけですよ。エディ以外の人間の身体には適合出来ない事も苛立つ原因らしい。
とうとう二人はケンカ別れ。
様々な人間に乗り移ったものの、適合せずに弱っていくヴェノム。監視役がいなくなったのに、どうして人間を食べないのか不思議ですが、そこはまだエディに未練があったからでしょうか。
エディも彼に恨みをもつ殺人鬼クレタスに狙われる身に。ヴェノムのいない今は身を守る手段はありません。そんなこんなで、お互いが必要だと思い知った二人はまた共生関係に。
ヴェノムとエディのイチャイチャっぷりと並行して、クレタスとシュリークのカップルのイチャイチャっぷりも描かれていきます。取材に来たエディの指に噛みついて、口にした血からシンビオートを取り込み、生まれたカーネイジとの共生関係になったクレタス。
カーネイジは赤い外見、黒いヴェノムよりも”ヤバい”奴。
自分を虐待した家族を殺したクレタス、口から破壊音波を出すシュリークは、同じ施設に収容されていた。そして惹かれ合う二人。だがシュリークの破壊力が強くなり、他の施設へと移送され、二人は離れ離れに。
護送中に力を使って逃亡を計るシュリーク、その片目を撃ち抜いたのが、エディに何かと絡んで来るマリガン刑事。シュリークは生き延び、カーネイジのおかげで脱走したクレタスはシュリークを救出。エディの元婚約者アンとマリガン刑事を人質に、二人は結婚式にエディを招待。
このアンと新たな婚約者であるダンのカップルも、話に良く絡んで来ます。ヴェノムとエディがカップルだと思えば、アンは別にカップルを作るのは自然な流れですよね。アンはヴェノムが自分に好意を持っている事を利用してエディと仲直りさせたり、ヴェノムとエディのピンチを救うきっかけを作ったり。
なかなかキャラの使い方が上手い。
特にダン。アンがエディを気にしているのも受け入れ、事件に巻き込まれても積極的に立ち向かっていく。心も広いし有能だし良い奴なのです。やはり「結婚には不安定な男より安定な男」を選んだアンの目に狂いはなかったというべきでしょうか。カーネイジの頭上からガソリンを浴びせ、火をつけるシーンなど、イケメンぶりも相まって、一瞬主人公になってましたよ。
カーネイジは沢山の触手をビュンビュン振り回して豪快な戦闘。ヴェノムは触手は出さず、拳で戦う。それが二人の戦闘力の解りやすい対比になっていたような。容赦ないカーネイジにヴェノムは最初から逃げ腰。
ひとりでは勝てなくても、仲間がいれば勝てるという黄金法則。
カーネイジはヴェノムより圧倒的に強かったけれど、シュリークの扱いを巡ってカーネイジとクレタスが対立してしまう。自分に嫌な”音”を出すシュリークをカーネイジは亡き者にしたい、クレタスには子供時代から愛するかけがえのない女。この仲間割れと周囲の協力で、ヴェノム側が勝利したと。まあ、これからもこの流れで行くのでしょうかね。
・・・と思ったら、エンドロールの途中で来ました。
この手の映画では定番になったアレですよ。ヴェノムとエディが避暑地でのんびりしている時、何かが起きます。そしてTVにはトムホラのスパイダーマンの姿が。どうやらドクター・ストレンジの魔法に巻き込まれて別の次元に来てしまったようです。なんちゃらユニバースでしたっけ。
このシーンの本当の意味がわかるのは、数年後の事でしょうが。それまでディズニーとソニーの関係が良好なままだといいのですが。
エンターティンメントとして満足の映画。スパイディやMCUの方が重い展開が多かったので、こういう単純に楽しめる映画が心地良かったのかも。
Venom: Let There Be Carnage
STAFF
監督 アンディ・サーキス
脚本 トム・ハーディ ケリー・マーセル
原作 デイビッド・ミッチェリニー トッド・マクファーレン『ヴェノム』
製作 アヴィ・アラッド マット・トルマック エイミー・パスカル ハッチ・パーカー トム・ハーディ
音楽 マルコ・ベルトラミ
主題歌 日本の旗 DISH//「Shout it out」(日本語吹替版)
撮影 ロバート・リチャードソン
製作会社 コロンビア ピクチャーズ マーベル・エンターテインメント パスカル・ピクチャーズ
配給 ソニー・ピクチャーズ リリーシング
CAST
エディ・ブロック / ヴェノム トム・ハーディ 諏訪部順一(エディ)/ 中村獅童(ヴェノム)
クレタス・キャサディ / カーネイジ ウディ・ハレルソン 内田直哉(クレタス)/ 片岡愛之助(カーネイジ)
少年時代のクレタス・キャサディ ジャック・バンデイラ 内田直哉
アン・ウェイング ミシェル・ウィリアムズ 中川翔子
フランシス・バリソン / シュリーク 演 - ナオミ・ハリス 早見沙織
少女時代のフランシス・バリソン オルミデ・オロランフェミ 早見沙織
ダン・ルイス リード・スコット 桐本拓哉
パトリック・マリガン刑事 スティーヴン・グレアム 森川智之
若い頃のパトリック・マリガン ショーン・ディレイニー
チェン ペギー・ルー 田村聖子
カミール・パッゾ シアン・ウェバー 高島雅羅
ジークフリード スクルービアス・ピップ
マリガン刑事の青くなった目の真相も、今後に明かされるのでしょうね。

fc2が不調の際はお手数ですがTB用ミラーブログをご利用下さい
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