相棒 season21 第8話 コイノイタミ 感想

大河内管理官の聴取に黙秘を続ける伊丹刑事。動機は恋なのか。
伊丹(川原和久)が、夫も子もある女性に横恋慕。大河内(神保悟志)の聴取を受けていた。発端は二日前に起きた殺人事件。投資会社勤務の大久保という男性が自宅で殺害され、『え』『つ』と読める血文字が発見された。容疑者として浮上したのが、篠塚というチンピラ。2年前、ひったくりで逃走中の篠塚を、取り押さえたのが大久保だった。捜査一課は、お礼参りの線で篠塚の行方を追跡するが、その矢先、伊丹が思わぬ行動に出る。篠塚の立ち寄り先として目星を付けていたアパートに、女性が子供と帰宅したところ、強引に室内に押し入ったのだ。女性は、篠塚の妻・由香子(霧島れいか)。彼女は弁当店に勤め、伊丹は店の常連だった。交際相手の女性に夫がいて、しかもそれが被疑者と知って頭に血が上ったのでは…!? そう勘繰る声もあったが、伊丹は完全黙秘。そんな中、右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)が捜査に乗り出すと、『え』『つ』に当てはまる怪しげな人物が次々に浮上し…!?伊丹はなぜ容疑者妻の家に押し入ったのか…ダイイングメッセージの隠された意味とは!?恋に揺れる男の窮地に特命係が立ち上がる!
ゲスト:霧島れいか 脚本:森下直 監督:権野元
いつまでも純情なイタミン。そしてどこまでも刑事なイタミン。
そんな彼だからこその悲恋。愛する女性の抱えた秘密と、己の進退をかけても黙秘を貫く行動の真意は。
骨董や古文書などの謎解きは右京さんに似合いますね。ひとつに見えた事件が2つの事件となってしまうのは、やや散漫な感じはありましたが。どちらにしても右京さんは最初から解っていたという。
DV夫から逃げ出したい妻。どうして離婚しないのかと言われても、そんな事を切り出した瞬間に殺されるかもしれない恐怖を抱えていたら、出来ませんよね。助けになるものはあったとしても、そういう状況の人間にどこまでそれが届くのか。
伊丹さん、でも気が付いてしまった。もう手遅れだと。
せめて自首して欲しいと思って取った行動。普段の彼なら決してやらない無茶。結局、届かなかった。右京さんに言われるまで、彼女にはわからなかった。少なくとも彼女は夫の恐怖からは解放された。伊丹さんの想いが届かなかったとしても。
人情が絡む時は、亀ちゃんがいて良かったと思うのですよ。おそらくこの伊丹刑事クローズアップ回は、亀ちゃんが戻って来てくれたからこそ成立した回。照れ屋の男同士の友情が傷ついた伊丹刑事に少しでも救いとなったのではないかと。
あっさりと特命係に協力を頼む芹沢さんと出雲さんがいい。誰よりも頼りになるのが彼らだと、本当はわかっているのですよね。上からの圧力がなければ。
こてまりの女将、上客を相手にしていただけに、骨董品の欠片から右京さんにヒントをもたらす。これは良いキャラの使い方。
大河内さんの出番がもっと欲しかったです。

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