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NHKドラマ「岸辺露伴は動かない」7-8 感想

☆もるがん☆

kr22

すっかり年末の風物詩、3年目の露伴先生。

(7)「ホットサマー・マーサ」

長らくリアルな取材ができず、いらだつ露伴は子犬を連れて、散歩に出かける。強い日差しとマスクのせいでもうろうとしながら見知らぬ神社に迷い込むと、そこには根元が洞になった巨木があった。中は祠(ほこら)のようで、がぜん興味がわいた露伴は中に入るが、気がつくとそこにうずくまっていた。洞を出て家に戻るが、ところどころ様子がおかしい。さらには自分のベッドにシーツにくるまった女(イブ:古川琴音)がいて…

高橋一生さんのなりきり露伴先生を見るのが楽しい。

緊急事態宣言下の露伴先生。取材に行けないのにイライラ、マスクで酸素が脳にいかないのでイライラ。無礼な取材をヘブンズドアーで撃退。でも自分のファンには優しくサインしてあげる。家に押しかける無作法なファンには冷たいが。

露伴先生、可愛い犬を飼い始めていますよ。

「少しだけ動き出した気がするよ、僕の中の歯車」

迷い込んだ神社の祠で事件は始まる。今回は怪談物ですかね。気が付くと、3ヶ月経ってた。事の経緯を説明する神社の宮司親子が不気味で面白い。藪箱法師という妖怪(?)の仕業?このあたり、明暗の演出が良いです。

気の狂ったファンが怖い。話が通じない怖さ。

露伴先生は何とか藪箱法師がやった事を打ち消しますが。すべてが消えるわけではない。半年の間に愛犬はすっかり大きくなっており、原稿はそのまま。そして一番最悪な事態に露伴先生は気が付きます。ホットサマー・マーサのデザインを変えたのは藪箱法師ではなかった。

露伴先生のこだわりとコロナ禍と狂信と妖怪と。

色々な要素を入れ込んで、露伴先生の演技がまとめてしまうという回。露伴先生の暗黒面はかなりやらかしていたようで。ですが、これで死にかける体験も出来たし、先生の漫画のリアリティに貢献した出来事となったかも。

丸3つが不味いのは笑った、ハハッ!!

(8)「ジャンケン小僧」

京香と打ち合わせ中のところに、漫画『ピンクダークの少年』を持ったファンの少年(大柳賢:柊木陽太)が突然尋ねてきた。露伴は「仕事場にいきなり来るのは良くないね」と言って少年を追い返してしまうが、再び現れた少年は、やぶから棒にジャンケン勝負を露伴に挑むのだった。露伴の行く先行く先に現れては、執ようにジャンケンを挑んでくる少年の目的とは?

今回の物語を繋ぐのは、「3」と「4」。ホットサマー・マーサに辻神。

ホットサマー・マーサのデザインに文句をいう子供。それは露伴先生の意図する所とまったく同じ。編集部によって変更されてしまったデザインの欠点。でも露伴先生は子供が嫌い。

最初はおどおどしていた子供が、四つ角で転んだ途端に傲慢になる。辻にはあやかしがいる。3という数字に憑りつかれた子供は、ジャンケンを露伴先生にねだる。そして最初は余裕だった露伴先生がだんだん追い詰められる展開が面白い。先生も傲慢ゆえに墓穴を掘りやすい。だがそこで終わらないのが露伴先生。最後は自分に打ち勝つという正攻法で勝利する。

藪箱法師のせいとはいえ、漫画家としての業績に傷をつけてしまった露伴先生はさぞ悔しいだろう。だが露伴先生といえども、世に出たものは覆せない。せめて子供の本に正しいデザインを描いてやる位しか。

今回も高橋一生さんの熱演が光る。そして不可思議な気分を誘う音楽も。

岸辺露伴は倒れない 短編小説集 (ジャンプジェイブックスDIGITAL)

STAFF
原作:荒木飛呂彦 「岸辺露伴は動かない」(第7話)「ジョジョの奇妙な冒険」(第8話)
脚本:小林靖子
音楽:菊地成孔/新音楽制作工房
人物デザイン監修:柘植伊佐夫
演出:渡辺一貴
タイトルデザイン:本多伸二
特殊メイク:梅沢壮一
アクション指導:森﨑えいじ
漫画作成:蒼木雅彦
撮影:山本周平 田島茂
照明:鳥内宏二
美術:磯貝さやか
音声:藤林★創
スタイリスト:羽石輝
衣裳制作:玉置博人
ヘアメイク:荒木美穂
映像技術:大西悠斗
VFX:菅原悦史
音響効果:谷口広紀
取材:田中峰弥
記録:上田悠莉
編集:鈴木翔
プロデューサー:桐山優衣
制作統括:斎藤直子 土橋圭介 ハン サングン
制作:NHKエンタープライズ
制作・著作:NHK ピクス

CAST
岸辺露伴 高橋一生
泉京香 飯豊まりえ
イブ 古川琴音(第7話ゲスト)
大柳賢 柊木陽太(第8話ゲスト)


露伴先生の家として使われた葉山加地邸→こちら

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